私は今、新しい仕事先へ向かっている。
家にいるのが嫌いだった。とにかく高校を卒業したら自立して家を飛び出したいと思っていた。

そしてそれが叶った。

住み込み必須、家賃タダ、食費タダ、通勤時間0秒、月給3万円、副業可、共同生活者:76歳要支援1人。
仕事内容:指定の家に住むこと。

住むだけでお金がもらえるというすっごくおいしい仕事!
これを見つけた時は、これよ!って思わず叫んじゃったくらい。

大助(だいすけ)「なあ、ほんとにこの仕事大丈夫なのか?」
青乃(あおの)「どーこに問題があるというのよ。住むだけで3万円、他の仕事もしていいって書いてあるし素敵じゃない。」
大助「おいしい仕事には裏があるんじゃないかって思って・・。」
青乃「そんなこと言ってたら他の人が仕事引き受けちゃうわよ。あんたもう帰りなよー。」
大助「(んなことできるかよ・・お前になにかあったらどうするんだ)」
新しいお仕事楽しみっ。

aono

・・
・・・・

着いたのは、普通のマンションだった。

青乃「ここに住めばいいの?」
大助「地図を見るとここだな。」

マンションの住人1「おや、もしかして仕事に来た人かの?」
おじいちゃんたちが話かけてきた。

青乃「は、はい。ハローワークで見つけてこれから面接なんです・・お電話いただいた時は、ほぼ大丈夫だって聞いたんですが・・。」
マンションの住人1「そうそう、事前にもらった履歴書で大体決まるからのう。」
マンションの住人2「お嬢ちゃんならみんな歓迎じゃよ。ああワシらはここの住人じゃから。」
青乃「ほんとですか?わーい、おっしごっとおっしごっとぉ。」
大助「おい失礼だぞ。」
マンションの住人1「いやいや構わんよ。で、そちらの方は?」

大助「俺は付き添いです。こいつ一人じゃ心配で。」
マンションの住人2「ふふふ、付き合っているのかの?」
大助「俺はそんなんじゃないですよ。幼馴染でいつも同じクラスになるからなにかと一緒だったりするんです。」
マンションの住人2「ほおほお、それはそれは。彼氏みたいなもんじゃな。」
大助「違いますよー。」
・・そんなに否定しなくてもいいと思うんだけどなー。

マンションの住人1「じゃあワシらはこれで。」
青乃「は、はい。これからご近所さんになるんですよね。よろしくお願いします。」
マンションの住人1「よろしくお嬢ちゃん。」
マンションの住人2「よろしくな。」
二人のおじいちゃんは去っていった。

青乃「えへへー、いい人たちみたいでよかった。」
大助「そうみたいだな。あんま迷惑かけるなよ。」
青乃「なにそれ!?私が迷惑かけること前提!?」
失礼しちゃう。ぷんぷん。

・・
・・・・

じじぃ「おやおやようこそお嬢ちゃん。で、そちらの方は?」
大助「付き添いです。保護者みたいなものだと思ってください。」
青乃「私は必要ないって言ったんですが、話がうますぎるって気にしてるみたいなんです。」
じじぃ「ほっほっほっ、お互いWIN−WINになれるいい話じゃよ。さあさあ二人とも上がっておくれ。」
青乃「はーい。」
大助「おじゃまします。」
大助「(家の中が汚いくて、家政婦みたいなことさせられるってわけじゃ無さそうだな)」
青乃「(だいちゃんが心配しすぎなんだよー)」
事前の話通り、住むだけでお金もらえる仕事だよきっと。

・・・・

じじぃ「さてなにから話せばいいかの。」
大助「ならこちらからよろしいですか?」
じじぃ「おお、おお、なんでも聞いとくれ。」
大助「この仕事の真意と言いますか、どういう過程でこの仕事が出来たのか教えてもらえませんか?」
じじぃ「・・実はな・・ワシ、独り暮らしなんじゃよ。」
どういうことなのかな?

じじぃ「よく言われるじゃろ、年寄りの孤独死。ワシももう76、いつお迎えが来てもおかしくない。じゃが独り寂しく死んでそのまま放置されるのも不安じゃ。」
じじぃ「それでこの仕事じゃ。ワシになにかあった時、だれかいて欲しいんじゃよ。」
大助「葬式もこちらであげた方がよいのでしょうか?」
じじぃ「いやそれは他の住人がしてくれることになっておる。お嬢ちゃんはワシになにかあった時に救急車を呼んでくれればよいよ。」
青乃「だいちゃん、救急車って110だっけ?」
大助「119だ。110は警察、、、別の意味で心配になってきた。」
青乃「ちょっと間違えただけじゃないっ。」
じじぃ「ほっ、ほっ、ほっ、かわいいお嬢ちゃんじゃのぉ。」
うんうん、女は愛嬌って言うもんねっ。

大助「要支援者の方みたいですが、介護や家事をする必要はありますか?」
青乃「え?」
大助「共同生活だろうが。お年寄り放って遊び呆けるつもりじゃないだろうな?」
青乃「だめなの?」
じじぃ「基本的にはお互い好き勝手するだけじゃよ。要支援がついとるが、年1回の審査で今のワシはこの通り超健康体じゃ。ふぉっふぉっふぉっふぉっ。」
青乃「わーい、自由だー。」
大助「(面接の時くらい真面目にやれよ)」
青乃「(なによう、いいじゃない別に)」
大助「(そんなんだから高校時代に就職試験落ちまくったんだろうが)」
青乃「(私に合わない仕事なんて落ちても気にしないもん。私は私にふさわしい仕事をするだけ)」
きっとこのお仕事が私に合ってるの。そうに違いないっ。

大助「(ただ住むだけの仕事にふさわしさとかあんのか?)」

青乃「これからよろしくお願いしまーす。」
じじぃ「こちらこそよろしく、お嬢ちゃん・・おっと、青乃ちゃん、でいいのかの?」
青乃「はーい、青乃でーす。」
じじぃ「うんうん、このマンションの平均年齢もこれで下がるかの。」
青乃「もしかしておじいちゃんばっかり住んでいるの?」
じじぃ「年寄り率99%じゃ。」
青乃「すごーい。」
大助「(もう介護施設だな・・)」

・・
・・・・

心配性なだいちゃんは帰って私の時間が始まったー。

じじぃ「お風呂は沸いとるから好きな時間に入ってよいからの。」
青乃「あ、じゃあ入りたいですっ。」
じじぃ「ああ、入っとくれ。ワシは夕ご飯作っておくから。」
青乃「もしかして私の分も作ってくれるのー?」
じじぃ「もちろんじゃ。口に合うかわからんがの。」
青乃「好き嫌いありませーん。わーいお風呂入ってきまーす。」
いたせりつくせりうっれしっいなー。

・・
・・・・

青乃がお風呂に入っている時・・。

じじぃ「ふぉー、ふぉー。」




青乃「ふんふんふふーん。」

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じじぃ「(思った通りいい身体しておる。このパンツもいい香りじゃ)」
おじいさんは青乃の脱ぎたてパンツを嗅ぎながら、風呂を覗いている。

青乃「いいお仕事見つかってよかったなー。おじいちゃん長生きしてねー。」
じじぃ「(もちろんじゃよ。青乃ちゃんを孕ますまでは死ぬつもりは無いからの)」

青乃は家を出て住むことができ、さらにはお小遣いまでもらえる。おじいさんは青乃を・・。
これがおじいさんの言うWIN−WINの関係だった・・。

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