雪那「行くぞ。」
直「どこへ?」
連れて来られた先は円形の建物だった。
野球場?

雪那「武器はどれにする?自前のはあるか?」
直「武器?自前って持ってたら銃刀法違反なんですが。」
建物の中に入り、控室だと言われた部屋へ行くなりそう言われた。
控室の壁には斧や剣、鎖の先にトゲのついた大きな鉄球のついたものもあった(モーニングスターだっけ?)

雪那「早く選べ。すぐに始まるぞ。」
なにか始まるの?
選べと言われても・・じゃあ・・ってこれでかい!

雪那「それは据え置き型のクロスボウだ。大量の矢を一度に発射できるぞ。」
直「へー。なんか凄そうだね。」
雪那「・・据え置き型だから持ち運びして使うものじゃないが、お前なんかに使えるのか?」
直「・・無理かな。」
でも一応いじってみる。
これってあれだよな。○ンハンの大砂漠で舟に乗ってるやつ。
砲撃マスターのスキルって現実ではどうすれば付くんだろう?○ノブロスはどこにいるかな?

雪那「そんなものをメイン武器に使うのは化け物くらいだ。別の選べ。」
据え置き・・設置型だもんな。
重さを確認するためちょっと持ってみようとすると・・意外と軽かった。
これ、片手でも軽々持ち上がるぞ。
うーんでもメイン武器として使うのは化け物か・・。
よし!

直「じゃあ俺はこれで行くわ。」
右手にモーニングスター、左手にバリスタ。矢は背負った。
モーニングスターもかなり軽い。ゴムボールみたいだ。

雪那「・・化け物かお前?」
直「失礼な。メイン武器にモーニングスター、サブ武器にバリスタ。メインでバリスタ使わなければ化け物じゃないはずだ。」
雪那「いやいやいやいや。」
雪那さんが短剣持ったまま手をぶんぶん振る。
俺はそれを無視した。
雪那さんは短剣2つで二刀流だ。
赤い頭巾でなんとなく忍者っぽく見えた。

・・
・・・・

入り口とは違うもう一つのドアを進んだ先は、広い広い野球会場・・ではなく、どうみてもコロシアムだった。
対戦相手は既に来ていた。
男と女のペア同士で闘うこと。
どうやらそれがルールらしい。
にしても・・盛り上がってるのは周りの観客だけで、対戦相手もこっちもテンション低そうだ。

マイクウーマン「おーっと選手が出そろいましたが、なにやら変わった装備をしている選手がいるぞぉーーーーーーーー」
変わった装備?
雪那さんは短剣2つで二刀流。
対戦相手の男性は大剣、女性は細長い剣に盾。
一見普通だが・・そうか、雪那さんがマッチ売りの少女っつーか赤ずきんちゃんかこれ?
うんおかしな格好だ。

マイクウーマン「右手にモーニングスター、左手にバリスタを持っているぞぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
ん?

マイクウーマン「両手武器を片手で操るこの男はどんな闘いを見せてくれるのでしょうか!」
俺?

マイクウーマン「そもそもどうやって弓を射るつもりなのでしょう?期待に胸が膨らみます!」
ちらっとアナウンスしている女性を見る。
貧乳・・いや俺はなにも見なかった。
そして言われて気付いたけど、確かにどうやって射ればいいんだろうなこれ。

マイクウーマン「そろそろ試合開始時間となります。選手のみなさん準備はいいですか?いきますよ!レディー・・・・ファイ!」
対戦相手の男女と雪那さんが同時に動いた。
俺はまだ現実味が無いままぼーっと立っていた。
え、本当に闘わないといけないの?つーかこれ、殺し合いじゃないの?

2,3メートル先で3人が闘っている。
刃物がぶつかる音が俺を現実から遠ざける。

雪那「お前も早く手伝え!」
と言われましても。
闘い方なんてわからないって。

マイクウーマン「おっとこれはどうしたことなのか!?約1名動こうとしないぞ!これは作戦なのか?」
いつでも外野は勝手なことを言うんだな。
作戦もなにも、なんで闘っているのかすらわからない。
どうすりゃいいんだよ。刃物で切りあってる人たちのところになんか行きたくないよ。
・・遠距離武器!俺にはバリスタがあるじゃないか!

行け!バリスタ!
俺は左手で持っていたバリスタを全力で投げつけた。
いやだって射り方なんてわからんし。
バリスタは3人を巻き込み下敷きにした。
こ、これで勝ち・・か?

マイクウーマン「おーーーっとなにを思ったのかいきなりバリスタを投げつけたぞーーーーーー味方含めて全員をなぎ倒す!」
マイクウーマン「これで決まったか!?いや男が起き上がろうとしてる!」
まともに闘いあうのは嫌だな・・切られたら痛そうだし。
俺はモーニングスターを両手で持ち、一気に振り下ろした!
モーニングスターの先についている鉄球がみんなを潰しているバリスタに直撃、”うげぇ”といううめき声が聞こえた。

マイクウーマン「残酷!残酷です直選手。重さ100キロを超えるバリスタで潰したかと思えばさらに圧迫を加えたぁ!」
え、そんな重いの?
3キロくらいだと思っていたんだけど・・?

マイクウーマン「動けない!バリスタに潰された3人だれも動けません。おっと運営から試合終了の合図が出ました!」
マイクウーマン「雪那・直選手の勝利です!味方諸共倒すその闘いぶりに観客も恐怖を隠せません!残酷!残忍!私も恐ろしさから身震いしています!」
すごい言われようだ。
俺がなにをしたというんだ!?

・・
・・・・

闘いが終わり、俺は控室で土下座をしていた。
えー俺によって勝利がもたらされたのになぜか雪那さんが怒っている。

雪那「なんだか反省していないみたいだけど、なぜ私が怒っているかわかる?」
直「俺が投げたちょっとした物が偶然雪那さんをも下敷きにしてしまった・・かな。」
雪那「・・全然反省していないみたいね。覚悟はできてる?」
直「覚悟・・といいますと・・?」
雪那さんが指をポキポキ鳴らす。

直「ゆ、雪那さん。指を鳴らすと太くなっちゃうって言うよ。」
雪那「死ね。」
ぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺち。
・・往復ビンタだけど全然痛くない。
かわいいというかこれはご褒美?

雪那「はぁ、はぁ、えーい反省したか!?」
直「していません。もっとビンタお願いします。」
雪那「むー。」
ぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺち。
ぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺち。
ぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺち。

雪那「はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ、反省した!?」
直「していません。もっとビンタお願いします。」
雪那「この変態がーーーーーーーーーー」
直「ありがとうございます!」
こういう覚悟ならいくらでも!

雪那「もういい。とっとと帰る!」
もうちょっとビンタされたかったなぁ。
ま、帰るか。

・・
・・・・

雪奈さんと一緒に帰ろうとしたら拒否られた。
ビンタが気持ちよすぎて反省してないって言ったのがまずかったのかな(´・ω・`)しょぼん。

帰り道、コンビニがあったから地図を買った。
あの家に住むのはいいとして、自分ちがどうなってるかくらいは確認しておかないとな。
ここでは俺が何歳でなにをしている人なのかわからんし。
・・ここはどこ?私はだれ?って状況だよリアルに。

コンビニの横で地図を開こうとして”そういやここはなんて町だろう?”と思った。
電柱や標識見れば何町かくらいわかるだろうと辺りを見渡す。
近くの電柱には、”フランス町2丁目”と書かれてあった。
( ゚д゚)・・
(つд⊂)ゴシゴシ
( ゚д゚)・・
(;゚Д゚)!?

日本じゃないの?いや日本語で書かれてるからそれはないか。
ということはどこかにイギリス町とかポーランド町とかもあるわけか。
・・そんなばかな。

一応買った地図の索引を調べてみる。
なにか載ってるかな?
フランス町・・フランス町・・あった!?
ええと252ページ・・んー、隣がチリ町らしいことがわかった。
・・ごめんなにもわからない。
どこの地図だよこれ!?で、どこなのここ?
困った・・家どころかまず地球から捜さなければいけないレベルだ。
どうしたものか・・。
いやもし俺が主人公ならここでかわいい女の子が助けてくれるはずだ。
以前見たラノベだと99.999%以上の確率で綺麗な女性かかわいい女の子が助けていた!

?「もしもし具合でも悪いのですか?」
直「え?」
あ、あれ?本当に女の子が声をかけてくれた。
おかしいな・・今までの経験からこういう時は変な男が現れるパターンだと思ってたんだけど。

?「救急車呼びましょうか?」
直「いえ平気です。」
ちょっと現実が辛いだけですから。
そもそもここは現実なのか?武器持って闘うなんて古代ローマじゃあるまいし。

?「ほんとにほんとに大丈夫ですか?私ここの出身なんです。なにか困ったことがあればお助けしますよ。」
直「いい人だ。ここは変なのと親切な人、どちらかしかいないのかな。」
?「ここの人たちはみんないい人ですよ。今は闘技大会が行われているからよそからも人が来ていますけど。」
直「そうなんですか・・。」
どうでもいいからこの異常な世界はどうにかならないだろうか。
おかしなことだらけだろう・・おかしなこと・・。

直「ここって魔法使いとかいませんか?占いとか得意な人がいいのですが。」
?「ああそれでしたらアリ様がぴったりですよ。私も大会で優勝できるか占ってもらいたいくらいです。」
直「キミも大会出てるんだ。占ってもらいたいってお金かかるの?」
?「あなたも大会出場者ですか・・そういえば先ほどの試合で味方殺しをしていた人に・・似て・・」
直「言い方はあれだけど、多分それが俺かと。」
ニマリ「あ、あなたのような人には絶対負けませんから!私は2回戦であなたと闘うニマリ、覚悟するように。」
そっかー2回戦の相手さんでしたかー。

直「で、何回戦まで闘わないといけないの?」
俺が言い終わる前に、ニマリちゃんは行ってしまった。
かわいくていい子だと思ったんだけどな・・なぜ人は争わなければならないんだ・・なーんて言ってもしゃあない。
別に1回戦でだれか死んだわけでもないし、スポーツみたいなもんだろう。
闘い終わったら握手してお互いの健闘を称えあえばそれでいいよな。

・・
・・・・

直「ただいまー。」
姫様?「あらお帰りなさい。1回戦突破おめでとうございます。」
直「ありがとうございます。ところでなんで俺この大会に参加しているんですか?」
姫様?「私のためよ。」
直「・・明快な回答ありがとうございます。ところで、アリっていう占いが得意な人をご存じですか?」
姫様?「・・・・ええ、知ってるわ。」
直「どこに行けば占ってもらえますか?」
姫様?「残念だけど大会期間中の占いは禁止されてるの。だって占いでだれが優勝するか事前にわかったらつまんないでしょう?」
直「まあ・・それもそうですけど。」
これは期待していいのか?
異常なことばかり起こってるから本物の占い師もいるかと思ったが・・だけど大会の後じゃないとだめなのか。

姫様?「それにアリは人気占い師だから一般の人はそう簡単に占ってもらえませんよ。」
直「え、どうすれば占ってもらえるんですか?政治家(笑)になるとか?」
姫様?「そうですね・・大会で優勝すれば知名度があがると思いませんか?」
なるほど、有名人(笑)になれば会える機会があるかもしれないということか。
なんかRPGみたいだ。
魔王を倒したいです→まずはレベル上げ→武具を購入→次の街へ→勇者様お助けを〜→洞窟探検→クエストクリア→・・みたいに目的のために色々やらなくちゃいけない感じ。

直「結構大変ですね。優勝ってだれでもできるようなことじゃないでしょう。」
姫様?「ええ、同人ゲーム(笑)作るよりもよっぽど大変ですよ。」
直「その例えって・・えーとあと何回勝てば優勝できるんですか?」
姫様?「3回勝てば地区予選で優勝できるわよ。」
地区予選って、地区予選って、どんだけ長い道のりになるんだよ。

直「ショートカットとかありませんか?改造とかでもこの際構いませんから。あ、ソロゲーですよねこれ。」
姫様?「なに言ってるのかわかりませんが、人生に近道はありませんよ。」
直「・・まあそうですよね。姫様?も苦労されたから人を養えるくらい立派になったんですよね。」
姫様?「え、親のお金よ。」
直「・・ブルジョワでしたか。」
姫様?「セレブと言って。」
もしかしてネガティブな意味を持つブルジョワって言われたくなくてセレブって使われだしたの?
全然違う意味の言葉なんだけどなぁ。
まあ窃盗を万引きと言ったり、暴行をいじめと言ったり、違法賭博をパチンコと言ったりする日本じゃ騙される人だらけだろうけど。
ここでもそうなの?

・・
・・・・

夕食。

直「いつ見てもすごい量だよね。」
ここに来てからいつもビュッフェ形式の食事なんだけど、ホテル並みに料理がある。
最初どれもおいしそうだったからちょっとずつ全部食べようとしたけど、それでも多すぎて取りきれなった。
こういうところに来るとウィンナーをたくさん食べたくなるのは俺だけかな?

雪那「とっとと食べなさい。明日も試合だからね。」
直「はーい。テレビで今日の試合結果やってるね。」
雪那「一大興業だもん。あージュースこぼれてるわよ!」
直「え?あ、ほんとだ。」
雪那「あーもうあんた大雑把過ぎなのよ。カモになる時だけ大雑把な性格でいなさい。」
無茶苦茶なことを言いながらも拭いてくれる。
うーん俺の精液を検査してるみたいだけど、合格?したら雪奈さんと婚約させられるんだよな。
口うるさいけど色々世話焼いてくれる奥さんになりそうかな?

雪那「なに笑ってるのよ。気持ち悪い。」
直「・・ごめんなさい。」
顔に出てしまったようだ。いけないいけない。

マイクウーマン「今日の試合は最初とあって多少実力に差があったように感じられました。」
マイクウーマン「みなさんいい試合をしていましたが、味方まで攻撃しちゃうのはよくないですよねー。」
・・俺のこと?

雪那「あんた有名になるかもね。ヒール(悪役)として。」
直「イメージと現実のギャップありすぎでしょ!?」
雪那「ぴったりよ。」
直「そ、そうかな・・あの、ごめんなさい。」
雪那「謝罪したいなら勝手に自殺でもすれば。」
直「ぅぅ・・」
雪那「なに突っ立ってんのよ。早く食事しなさいって言ったでしょ。」
直「・・ごめんなさい。」
なんか謝ってばっかだ。本当にわざとじゃないんだよー。

マイクウーマン「さて、ここからはみなさんお待ちかね。敗者によるショーをお楽しみください。」
直「ショー?サーカスでもやるの?」
雪那「・・」
画面が切り替わり、多分録画だろう・・広場のような広い場所が映しだされた。
人々が往来する日常の風景のようにも見えたが、そこの一角で非日常的なことが行われていた。

女の子「あ、いや見ないで!」
通行人「なにあの子。股を濡らしていやらしいわね。」
通行人「闘技大会に参加したっていうけど、もしかしてこっちの方が本命だったりして。」
通行人「くすくす。」
通行人「くすくす、くすくす。」
鎧を着た女の子が裸の男によって犯されていた。
み、道端でするようなことじゃないだろう?なんでだれもおかしいと思わないんだ?

直「こ、これは・・?」
雪那「・・ショーよ。」
ショーって、つまり見世物?
これが敗者に課せられたペナルティなの?
パンっ、パンっ、パンっ、パンっ・・。

女の子「あっ、あっ、いやいやっ、おちんちんが大きくなってきたぁ。」
男「おっ、おっ、で、出るっ。」
ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ・・。

onnnasennshi

通行人「あらあら、あんなところから汚らしいものをこぼしちゃって。」
通行人「信じられませんわよね。」
女の子「こ、こんな姿見ないで・・。」
ずちゅっ、ぐちゅっ、ずちゅっ、ずちゅっ・・。

女の子「いやあああああ!」
女の子を犯している男は休むことなく再び腰を動かした。
精液が女の子の股から垂れるのを気にすることなく・・。

直「まさか俺たちが負けたら雪奈さんも!?」
雪那「当然でしょ。これを目的に来る人も多いんだから。負けたらだれでもこうなるわ。」
カメラが切り替わり別の女の子が次々に男の欲望に晒される。
今日俺たちが闘った女の子も・・。

onnnasennshi

ということは、明日対戦するニマリちゃんも・・?
俺たちが勝ったらニマリちゃんが。
俺たちが負けたら雪那さんが。
こ・・こんな闘いに軽い気持ちで参加していたというのか・・。



また画面が替わり・・大会で闘った男が女王様に嬲られる映像に変わった。
騎乗位で、鞭で叩かれていた。

直「あのー。」
雪那「負けたらあんたもこうなるのよ。」
もう一度画面を見る。
うーん、これは負けた方がいいのか?一瞬そう思ってしまった。

inserted by FC2 system