―――ある日の土曜日―――

いつもと同じ土曜日。
いつもと同じ朝を迎えた。
午前中、新年度から担任になるので生徒の名前と顔と誕生日を覚えようとしていた。

ピンポーン。
だれか卓球でもしているのか。

ピンポーン。
アパートで卓球は無いよな。

ピンポーン。
はいはい、訪問客ですね。わかっていますよ。

チェーンをかけたまま玄関のドアを開けると、そこには宅急便の人がいた。
どうやら僕に荷物が届いたらしい。
チェーンをかけたまま受取証を受け取りサインする。
荷物は玄関に置いといてもらった。

チェーンをかけたままのやりとりは防犯対策としてはいいんだけど、
なんか女の人がすることってイメージがあるんだよな。
”男がすんなよ。”って以前言われたし・・。

さびれている所じゃないけど、都会ってわけじゃないし、悪い人なんてそうそういないって感じがするけど、
まあどこにでも悪い人はいるものらしい。
空き巣に注意ってビラが町内会の掲示板にはられていた。

さて、荷物を受け取ったのはいいのだけど・・僕は首をかしげていた。
差出人は”画廊 偽潮(がろう ぎしお)”
そういえば濁点や半濁点を一文字目に使うことってかなりめずらしいと思う。

それはともかく、偽名っぽい。
普通、名前に”偽”って使わないと思う。
偽物とか、偽名とか、イメージ悪い漢字を名前に使わないだろう。

そんな名前を付ける親、いやです。
(一応、”偽”は名前に使える漢字に含まれてるみたいです・・。)

名前はともかく、知らない人です。
受け取らない方が良かったかな?何が入っているかわからないからなぁ。

うーん、まあ開けてみるか。中を見れば安全かわかるよね。(?)

びーっ。がさがさ。
ガムテープを外し、緩衝材を・・あれ?
緩衝材を何重にもくるんである。開けるのとってもめんどいです。

雑誌が入るくらいの大きさがあったダンボールには、小瓶が入っていました。
なぜ緩衝材の方が荷物よりもダンボールの中を占拠してたんだ?不思議だ。

この小瓶も不思議だ。なんだこれ?中は茶色の・・液体。
何が入っているのだろうか?危険なものだったらどうしよう。

うーん、まあ開けてみるか。中を見れば安全かわかるよね。(?)

おっと、その前に窓を開けるか。
もしあぶない気体が発生した場合、窓が開いていれば換気されて安心なはずだ。

小瓶を開けると、中の液体が蒸発しました。
あれ?なぜ?
中には何も残っていない・・何だったんだ、これ?

考えても仕方ないので放っておくことにした。
後でゴミに出そう。

再び生徒の名前を覚えようとがんばっていると、お腹が食べ物を要求してきた。
お昼にはまだ早いけど何か食べるか。

さて、何を食べようか?
冷蔵庫と冷凍庫を覗いて結論を出す。
よし、食べに行こう。作るのめんどい。

今日は牛丼屋でいいかな。一人だし。
防寒具を着て、歩いて十分の所にある牛丼屋へ向かう。
向かっている途中、気になる人がいた。

人が行き来している中、一人電信柱を見てボーっとしている。
ういている感じがした。人を待っているようでもないし・・変な人だ。
きれいな女の人だから、神秘的と表現してもいいかも。

ぐぅー。
お腹が食べ物を要求するので牛丼屋に向かった。
・・
おいしくいただきました。ご飯ものはいいですね、お腹いっぱい。

帰り道、また同じ女の人が電信柱を見てボーっとしている。
気にはなったけど、関わると面倒事に巻き込まれそうなのでそのまま帰ろうと思った。

だけど、今度はもう一人変な人がいた。
電信柱を見ている女の人に近づく男。はっきり見えないが、コートから・・ナイフが覗いている。

どうしよう・・見ないフリをするか?それとも大声をあげる?
・・気が付くと、女の人の手を取り走っていた。
他の選択肢もあったのに・・しくしく。心の中で泣いた。

とにかく走った。無我夢中で男から逃げた。
女の人は掴んだ僕の手を振り払うことなく付いてきてくれた。

どれくらい走っただろうか、、、五分?十分?
住宅街に入ってようやく落ち着いてきた。
落ち着くと、この女の人をどうしようか?と思った。放っておくのもなぁ。

天利「えっと、突然ごめんね。その、さっきキミを刺そうとしている男がいたんだ。」
すごく変なことを言っている気がした。ナンパと見られてもおかしくない。

女「はあ、そうですか。」
反応薄いな。当然だろうけど、信じてもらえてないのかな。
女「あの・・あなたはどなたでしょうか?」
天利「あ、僕は天利糸利。えっと、怪しい者じゃないよ。」
やばい、言って後悔した。これじゃあ自分は怪しいですって言ってるようなものだ。

女「そうですか、あの・・私はだれでしょうか?」
・・知りませんよ。何言ってるんだ?この人。
天利「ええと、初対面なので知りません。」
わざわざ言うことでもないと思ったけど、とりあえず伝えた。

女「あなたもわかりませんか・・。」
女の人がしゅん、、、と少し顔を曇らせた。
多分、あなたが一番詳しいと思いますよ。あなたのことですから。

カチッ。
無機質な機械音がした。音がした所には、さっきのナイフの男がいた。
手には・・拳銃が握られている。
え?拳銃?ありえないんですが。
男「具島、大人しくこちらへ来てもらおう。抵抗しなければこちらは撃たない。」

抵抗しようが、大人しくしようが、拳銃で撃ってはいけません。
むぅ、どんな教育を受けてきたのだろうか。まったく、教師として僕はお怒りです。
ただ、拳銃を持った人に言う勇気はありませんが・・。うぅ、僕のチキン。

女「・・だれ?」
天利「知らない人です。というか、”具島(ぐしま)”ってあなたのことじゃないですか?」
女「あなたの名前の可能性もあるかも。」
天利「僕は、天利ってさっき名乗ったじゃないですか。」
女「えへ、そうだった。」

・・コントかこれは?
できればあの男もコントのキャラでおもちゃの拳銃であって欲しい。

男「・・お前はだれだ?」
具島「私?」
男「違う、そこの男だ。」
やっぱりコントのような気がしてきた。
でも、男の拳銃がこちらを見ているので言えませんが。怖い怖い。

天利「僕は天利と言います。あの・・それは本物なのですか?」
男「撃たれてみればわかるが、試してみるか?」
天利「試さない方がいいと思います。なぜあなたはそんなものを持っているのですか?」
男「知る必要はない。お前も具島の研究を狙っているのか?」

天利「研究?」
男「・・具島とどういう関係だ?」
天利「先ほどあなたがナイフで狙っているのを見て助けようとした者です。」
男「イレギュラーか。」
なぜ悪役はかっこいい言葉を使おうとするんだろうか。自分がかっこいいと思っているのだろうか?

男「今なら見逃してやる。撃たれたくなければこの場を去れ。そして忘れろ。」
天利「さすがに”はいわかりました”とは言えませんよ。」
バンッッ。

大きな音と共に、足に激痛が走る。
撃たれた・・膝から血が流れているのが見えた。
具島「あ・・大丈夫?」
見てわかるとおり、結構やばいです。

男「具島、お前も撃たれたくなければ大人しく付いてくるんだ。」
具島「・・あなたは、私のことを知っているの?」
男「ん?変なこと言うな。知らないわけがないだろう。」
具島「・・わかったわ。」
男「貴様も付いてこい。本当に具島と無関係か調べさせてもらおう。」
いったい何なんだ?
だけど、膝を打たれては逃げれないだろう・・ここは大人しく付いていくしかない・・。

僕達は車に乗せられ、手錠と目隠しをされた。
多分一時間くらい車で移動したと思う・・連れて行かれたところはどこかの知らないビルだった。
駐車場に止まり目隠しは取ってもらえたが、屋内駐車場で外の様子はわからなかった。

男「付いてこい。」
天利「なあ、あんたの名前は?」
男「五頭(ごとう)だ。」
天利「わかった、ありがとう。」
もしかして僕に変な荷物送ったやつかと思ったけど、違ったか・・。

五頭「入れ。」
903号室・・高層マンションみたいだな。まだ新しいみたいだし、値段も高そうだ。
中に入ると広い玄関に驚いた。
僕の住んでいるアパートが犬小屋みたいだ。

天利「どんなことをすればこんな部屋に住めるんだ?」
五頭「この女に聞けばいいさ。ここは具島の部屋なのだから。」
具島「え?そうなの?」
何であなたが疑問形なのですか?あなたの部屋って言っていますよ?
とはいえ・・家賃だけで月に何十万とかかりそうだぞ。この部屋。
この女の人・・具島さんだっけ?僕より若そうだけど・・どうやってそんなお金用意するのだろうか。

僕と具島さんは部屋の一室に閉じ込められた。
手錠に加えて足錠を付けられた。ゆっくりなら歩けるけど・・走れなさそうだ。
ま、部屋に鍵かけられたし、どうしようもないな。
五頭は部屋から出ていった。

具島「ごめんなさい、私のせいでこんなことになって。」
天利「まあ、今さら責めてもどうにもならないけど・・で、さっきの五頭さんでしたっけ?どなたですか?」
具島「ごめんなさい、わからないんです。」
天利「え?でも、向こうは知っているみたいですよ。」

具島「私、記憶がないんです。」

・・記憶喪失?
天利「それって・・いつから?」
具島「昨日までの記憶が無いんです。気がついたら今朝、道路で寝ていました。」
天利「何も覚えてないのか?」
具島「・・ええ、歩くことはできます。話すことはできます。でも、自分のことは何もわからないんです。」
そうだったのか・・それで様子がおかしかったんだな。
・・でも、とすると何もわからないことがわかった。

どうしたらいいんだろうか?
解決の糸口が見つからない。何も思い付かない。

ガチャっ。
部屋のドアが開いた。

五頭「待たせたな。退屈だったか?」
具島「私達をどうするつもり?」
五頭「別に・・あの研究結果が表に出なければそれでいい。それだけだ。」

天利「研究結果?」
五頭「その女に聞けばいいだろう。製作者にな。」
天利「えっと・・。」
具島「私、記憶がないの。」
・・

五頭「なにっ?本当か?」
天利「・・」
具島「・・」
五頭「そうか・・そうか、そうか・・。」
何だ?ショックを受けているようだが・・。

五頭「ふふふ、どうしようかな。ふふふふふふ。」
こっちがどうしたらいいかわかりません。頭、大丈夫ですか?
五頭「ぐははははははっはははははははははっははっはははっっっ。」
具島「この人怖い・・。」
ええ、僕も怖いです。あぶないタイプですね。

五頭「具島、こっち来い。」
具島「きゃあっっ。」

天利「おい、その人をどうするつもりだ?」
五頭「見ていればわかる。ははっ、そうか、記憶がないのか。そうか、そうか。」
具島「きゃっ。」
五頭は具島さんをベッドに放り込み、服を脱ぎ始めた。
おいおい、まさかここでするんじゃないだろうな。
僕がここにいるんだぞ?

具島「ひゃっ、いや・・こっち来ないで。」
五頭「さあ、愛し合おうか。」
五頭が具島さんの服を脱がしていく。
引きちぎるかと思ったら、ゆっくり一枚一枚丁寧に脱がしていく。
具島「やぁ・・やめて・・。」

五頭は具島さんの身体をゆっくり、丁寧に愛撫していく。
髪を撫で、額、頬、唇、首、肩、胸、へそ、太股、局部までゆっくりと・・。

具島「あ・・いや・・あんっ。」
五頭「きれいな身体をしているな。在学中に他の男と犯ってたのか?どれだけの男がお前を通過していったんだ?」
・・うわぁ、最悪だ。過去の男関係は言わない方がいいと思うんだけどな。
ただ、この五頭という男は具島さんに好意を持っているのはわかった。
一方的な好意を。

具島「やだ、やだ、お願いします。もうやめてください・・。」
五頭「これからオレがお前を犯すんだ。ふった男に犯される気持ちはどうだろうな。」
・・ああ、既にふられていましたか。というか・・

天利「おい、やめるんだ。嫌がっているだろう。」
バンッ。
拳銃で返事が来た。もう片方の足をやられた。
これではもう歩くのも困難だ・・。
具島「ひぃっ。」
五頭「そんなに怯えるな。お前が大人しくしていれば撃ったりしないから。」
具島「・・」
五頭「だから、な。大人しくしてろよ・・。」

五頭が具島さんのあそこに一物をあてがい・・ゆっくりと挿入した。
具島「いたぁいっっ。」
五頭「あ、あれ?きついな・・まさか・・。」

gishima

具島「いたいよ、やめて。こんなことしないでっ。」
五頭「お前初めてかぁ。付き合っていた男とはしてなかったのか?うん?」
具島「知らない、知らない。何も覚えてないの。」

五頭「オレはお前のこと覚えているぞ。初めて出会った時のことも、お前がオレをふった時のことも。」
具島「知らないの、本当に記憶がないの。」
五頭「ああ、そうだったな。でもそんなことどうでもいいんだ。お前がこうやってオレのモノを受け入れてくれたんだから。」

具島「う・・ひっく。助けて・・。」
五頭「すぐ終わるからな。少し我慢してろ。」

具島「い、いったぁぁっぁぁっぁぁっぁぁいっっっ・・。」
五頭が腰を動かすと、具島さんが痛がり出した。
五頭はそんな具島さんに構わず腰をふる。

五頭「ははは、いいぞ、いいぞ。思っていた通りだ。お前の中は最高だよ。」
具島「ぐすん。もういやぁ・・。」
五頭「ああ出そうだ。具島、愛してるぞ。オレの赤ちゃんを孕んでくれっ。」
ドピュッ、ドピュッ、ドピュッ、ドピュッ、ドピュッ、ドピュッ。
具島「いやぁぁぁあぁぁぁぁっぁあっぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁ・・。」

五頭「ようやく一つになれたな。愛してるよ、具島。」
具島「ぐすん、ひっく。」

gishima

なんだここは。早く家に帰ってゲームでもしていたいよ。
五頭「今日はとても素敵な日だ。なあ、そうだろう、そう思うだろう?」
天利「んなわけないじゃん。」

五頭「ふっ、まあお前にはわからんだろう。オレの想いが。」
天利「ずっと片想いの相手とエッチ出来て嬉しいです。といった気持ち?」
五頭「な、なぜそれをお前が知っているんだ?だれにも言ってないのに。」
テンパってるなぁ。さっきふられたって自分で言ったじゃないか。

天利「で、僕達はどうなるんだ?」
五頭「だれにも言わないのなら解放してやる。どうやら本当に関係ないみたいだからな。」

天利「彼女は?」
五頭「そんな、彼女だなんて・・まあこれから彼女になってもらえるようがんばってみるよ。」
天利「そうじゃねえ、危害を加えるかどうかだ。」
それと、彼女には絶対なってもらえないと思うぞ。

五頭「知らん。オレが決めることじゃない。」
他にも関係者がいるということか。

五頭「もちろん、だれにも話さないと誓うなら・・の話だ。」
天利「だれにも話さないのなら解放してもらえる・・?」

五頭「ああ。オレは、オレ達は正義の味方だからな。」

とんだ正義の味方だ。女の子を犯すのが正義の味方のやり方か?
天利「信じられないな。何をもって正義と言うんだ?」
五頭「この女が、具島が悪だからだ。」

天利「悪とか正義とかは人それぞれ都合いいか悪いかで判断されるものだ。絶対的なものじゃない。」
五頭「頭が固いな。お前にとっても都合いいことだ。」
天利「どう都合がいいと?」

五頭「この女は、生物兵器を作ったんだよ。」

天利「え?」
五頭「それも、かなり感染力の高い危険なものだ。」
生物兵器・・細菌やウィルスを用いた毒物。
感染者から感染者へ移るものの場合、爆発的に広がる可能性も高い。
しかも、今の世は交通手段が発達していることからその危険性はより高まっている。

天利「まさか・・。」
五頭「本当だ。既に犠牲者も出ている。」
犠牲・・。

天利「なぜそんなことをしたんだ?」
五頭「オレは知らねえよ。具島に聞けよ。」
具島「え・・私知らない。知らないよ。」

五頭「そうだったな、記憶がないんだったっけ。」
天利「・・なら解決なのか?記憶が無いのならこれ以上使われる恐れはないのだから。」
五頭「ああ、後は上の承認待ちだ。具島は・・まあ監視生活にはなるとは思うが、表だって罰せられることはないだろう。」
天利「表だって?」
五頭「この件は秘密裏に処理される。生物兵器が使われたなど、公表できない。」

・・それもそうか。パニックになるだろう。使われた場所は封鎖されるが、興味本位で行く人がウィルスを広げる可能性もある。
何でもかんでも公表すれば危険性が高まる恐れもある。
まあ、何でも非公表にするのもよくないが・・この件は生物兵器が使われた所の安全が確認出来るまで公表は控えるべきだろう。

天利「具島さんは罪に問われるのか?」
五頭「記憶が戻らないのなら一生監視生活。記憶が戻れば・・態度次第だ。」
天利「態度?」
五頭「高い知識と技術力。目的を実現させるほどの力を有用に使えるのならあるいは。だが、非協力であれば・・。」
天利「殺す、と。」
五頭「・・知らん、オレが決めることじゃない。」

天利「で、僕も協力的(この件をしゃべらない)なら生かして帰すと?」
五頭「ああ、殺すのが目的じゃないからな。」
天利「両足撃たれたんですが?」
五頭「目的のためなら手段などどうでもいい。殺してもよかったんだぞ?」

無茶苦茶だ。でも、大勢の人を守るためなら多少の犠牲は仕方ないと考える人もいるのは理解できる。
全ての人を恒久的に幸せにすることは難しいだろう。小を切って大を取った。それだけのこと・・。
だからといって、もう少し考えて欲しかったな。
足を撃たれた側としては、ちょっとな・・。

五頭「ま、そんなわけだからゆっくりしてろ。」
天利「できれば、手当してもらえると嬉しいんだけど。」
病院は・・まだ無理かな?手錠足錠外してもらえてないしな。
五頭「ちっ、ちょっと待ってろ。」
・・

五頭は救急箱を持ってきた。
五頭「ほら、自分で治療しろ。」
ひどい扱いだ。

天利「・・なあ、どうして最初具島さんを刺そうとしたんだ?」
手当しながら五頭と話す。
五頭「知らねえよ。最初、殺すように言われたんだ。だれかが連れ去ったって連絡したら生きて確保するよう言われたんだ。」
天利「・・仲間と思われたのかな?」
五頭「多分な。仲間が生物兵器を使う可能性もあるからそれを考えてのことだろう。」

・・そうだったんだ・・それにしても具島さんが生物兵器を使うなんて思えないけど・・。
天利「なあ、具島さんって昔からこんな性格だったの?」
五頭「・・いや、もっと高圧的で人を見下す性格だった。」
具島「・・」
天利「お前、そんな人が好きだったのか?」

五頭「いいだろそんなの別に・・芯の通った・・真面目な人だったよ。」
天利「真面目→生物兵器・・か。だいぶ飛んだな。」
五頭「どうしてそんなことをしようとしたかはオレも知らんよ・・でも、そんなことする人じゃ無かった。」
天利「よっぽど好きだったんだな。心が歪むくらい。」
五頭「うっせえ。。。まあ、そうかもな。まさか襲うとは思わなかった。」

天利「自分でやっといてよく言うよ。」
五頭「うっせえな・・どうしてこんなことになったんだろうな。これでも昔は結構仲良かったのに。」
僕が知るわけない・・変わるんだよ。人も、環境も、みんな・・。

ブ―――。
五頭のポケットからバイブ音がした。携帯かな?
ピッ。
五頭「はい・・え?でも・・・・はい。わかりました。」
ピッ。

天利「上の人か?」
五頭「・・ああ、悪い話だ。」
天利「・・」
五頭「お前を殺せってさ。悪く思うなよ。命令だからな。」
天利「マジか?」
五頭「ああ。」

カチッ。
銃口が僕を見る。
無機質な機械がこっちを向いただけで、こんなに迫力があるんだな。
抵抗できる状況じゃない。
でも、死にたくない・・。

バゥンッッ。
額に痛みが走った・・と思った時には僕は意識を失っていた。



・・
・・・・
天利「あれ?」
ここは、僕の借りているアパートの部屋?
手には今日届いた小瓶とフタを持っている。
丁度フタを開けたところだろうか?

携帯で時計を見る・・今日の午前中・・あれは夢?
足も額も撃たれた形跡はない???
妙に現実みたいだったけど・・。

もし、現実だったなら、あの女の子・・具島さんがいるはずだ。
すぐに行けば五頭が来る前に会うことが出来る。


・・でも、会わないまま過ごすということもできるかも。
そうすれば、僕はいつもの日常に戻れる。
かなりの大事件だったから、僕に出来ることは殆どないだろう。

僕が出しゃばる理由などない。
・・そういえば、撃たれたっけ。
へへ、理由はあったな。私怨だけど。

・・僕はもう一度、具島さんがいた電信柱へ向かった。
・・
あれが夢ならよかったのだが、具島さんはいた。
電信柱を見て、ボーっとしている。

もし、あの夢が本当にあったことなら、僕は、もっといい選択肢を選べる。
夢の中で僕が撃たれた後、彼女が幸せになるとは限らない。
僕は、チャンスを得たんだ。より良い未来を選択できるチャンスを。

天利「もしもし、具島さん。」
具島「え?あの、私を知っているのですか?」
ええ、知っていますよ。夢の中でね。

天利「ここは危険なので付いてきてもらえますか?」
具島「は、はい。あの・・あなたは?」
天利「僕は天利糸利。教師をしています。」
状況は似ている。ただ、今はあの男は、五頭はいない。
でもしばらくすればやってくる。その前に安全な場所へ移動しよう。

・・具島さんを僕の借りているアパートの部屋へ連れて行った。
お茶を入れ、ひとまず落ち着く。
天利「さて、具島さん。あなたは記憶がありませんね。」
具島「え・・どうしてそれを御存じなのですか?」
夢で見ました・・と言ったら頭があぶない人だと思われるのだろうか?

天利「ええっと、僕もなぜ知っているかはよくわからないんだ。」
具島「そうなんですか・・私と同じ記憶喪失なんですね。」
いや・・ちょっと違うけど・・まあいいか。上手く説明できないし。

天利「ま、そんなとこ。で、具島さんは生物兵器をばらまいていて、それで狙われています。」
具島「・・あの・・病院、行きましょうか?」
だよねー。頭がおかしいと思われても仕方ないよね―――。

天利「えっと、上手く説明できないけど、本当なんです。狙われていることはわかってください。」
具島「・・」
そのかわいそうな人を見る目はやめてください。本当に危険なんです。

具島「・・私が生物兵器をばらまき、狙われているとして、あなたはだれなのですか?」
天利「・・通りすがりの巻き込まれた人です。」
ああ、不審な目で見ないでください。本当なんです。通りすがりだったんです。

具島「私、騙されています?お金とか請求されます?エッチなことされます?」
天利「いえ、そんなことしませんから。ええと、とにかく狙われていることは信じてください。」
具島「・・わかりました。そこまでおっしゃるなら・・それで、私はどうすればいいのですか?」
天利「安全を確保しながら相手の出方を見ましょう。」

具島「相手・・とは?」
天利「複数人いることと、下っぱ?に五頭という男がいることだけわかっています。」
具島「五頭?どこかで聞いたことがあるような・・。」
天利「本当ですか?何でもいいんです。覚えていることがあれば教えてください。」

具島「・・ごめんなさい。何となく聞いた気がしたのですが・・わからないです。」
天利「そうですか・・よし、ここで待っていてください。」
具島「どうするのですか?」
天利「五頭を捜してみます。見かけ次第尾行してみようと思います。」
具島さんがここにいる以上、五頭が夢と同じ場所に来るとは限らないけど。

具島「大丈夫ですか?」
天利「多分。五頭はナイフと拳銃を持っていますがきっと大丈夫ですよ。」
具島「そんなっ、危険じゃないですか?」
そう言われてみればそんな気がしてきた。でも何もしないわけにもいかない。
天利「危険は承知の上です。大丈夫ですから待っていてください。」

ピンポーン。
天利「あれ?だれだ?具島さん、ちょっと待っててください。」
玄関へ行き、チェーンを付けたままドアを開ける。

パーンッ。
天利「えっ?」
ドアを開けたら突然撃たれた。
撃ったのは・・五頭だ。

どうしてここが?
付けられてた?
そういえばこの時間帯って、夢ではまだ出かける前で、だれも来なかったっけ。

僕が具島さんを部屋に連れてきたから夢と違う結果になってしまったのか。
どうすればよかったのかな?
・・そして、意識を失った・・。



・・
・・・・
天利「あれ?」
気が付くと部屋にいた。
手には小瓶とフタを持っている。

またここに戻った?
どうして?
ここまで全部夢?

怖い・・何が起きているんだ?
もしかして、何度も繰り返すのか?
僕以外の人の記憶は無くなっていたし・・。

怖いけど・・やり直せるのなら・・・・・・・・・・そこら中の女の人とエッチしたい。
エッチし放題やって、また小瓶を開けた時間帯に戻る。

だれも傷つかない。僕の素敵な人生の始まりだ―――。
さて、まずはだれとエッチしようかな。

・・
・・・・
決定。二つ隣の部屋に住むOLさんにしよう。
女性の一人暮らし。かわいい。胸が大きい。
最近引っ越してきて挨拶しに来てくれたんだけど、丁寧で大人しそうで、もう襲ってくれと言っているような?人だった。

さて、包丁でも持ってちょっと犯りに行こうか。

・・
ピンポーン。
今度は僕がチャイムを鳴らす側。
直好「はーい。」
がちゃっ。

直好「あ、天利さん。どうしましたか?」
天利「こんにちは。直好(じきよし)さん。」
ドンっ。

直好「きゃっ。あ、あの?」
がちゃっ。
僕は直好さんを突き飛ばし、素早く部屋の中に入る。
ドアを閉め、鍵をかけた。

天利「静かにしないと、大怪我しますよ。」
持ってきた包丁を直好さんの目の前に突き出す。

直好「え・・あの、天利さん?じょ、冗談ですよね?」
天利「いえ、本気です・・へえ、服の上からも揉みがいありますね。この胸。」
弾力が感じられるいい胸です。

直好「や、やめてください。」
天利「直好さん、刺されたいんですか?」
直好「は、犯罪です。お仕事失いますし、刑務所に入ってしまいますよ。」
天利「それが大丈夫なんですよ。さ、大人しく犯らせてくださいね。」

直好「ひゃぁっ。」
僕は直好さんのスカートとパンツを脱がし、股を広げさせる。
天利「へえ、まったく生えてないですね。」
直好「あ・・いや・・見ないでください。」
パイパンなのが恥ずかしいのか、直好さんは顔を赤らめる。

天利「直好さんは男性経験どれくらいあるんですか?会社で男を喰いまくってるんですか?」
直好「そ、そんなことしてません・・それに私、、、そういうこと・・したこと・・。」
・・まさか、初めて?

天利「ふぅん、初めてか。」
直好「私、中学からずっと女子校だったし、男の人ってなんか・・怖いの。」
天利「僕も怖がって見てたんだ。引っ越しの挨拶に来てくれた時はそんな感じしなかったのに。」
直好「笑顔が優しくていい人だと思ってた・・それなのに、どうしてこんなこと・・。」

天利「いい女がいるんだ。そりゃあ犯れるんなら犯らせてもらうさ。」
直好「ひどいよ・・。」
天利「じゃあ犯らせてもらおうか。初物は楽しみだ。」
直好「お願い、考え直して。こんなことしても何にもなりません。」

ずぶずぶ・・。
直好「い、いたぁぁいっ。」

zikiyoshi

天利「直好さんの中、狭いね。奥まで入りきらないよ。」
直好「いたいっ、いたいっ。お願い、考え直して。」

天利「まだそんなこと言ってるの?もう犯っちゃったよ。」
直好「それでも・・それでも本当はいい人だよね。これは、魔が差しちゃったんだよね。」
天利「ああ、そうだよ。魔が差したんだよ。だから大人しく犯されてね。」

直好「あっ、いやぁ。」
天利「ほらほら、こんなにも激しく出し入れされてもそんな甘いこと言ってられるかな?」
直好「いたい、いたい。うぅ・・そ、それでも・・それでも私は天利さんがいい人だって信じてるから。」
天利「じゃあこれから中に出してあげるけど、それでもいい人だなんて言えるかな?」

直好「え?中・・って、、、その、赤ちゃん?」
天利「そう、赤ちゃん作るの。」
直好「だ、だめだよ。私まだお仕事休めないよ。」

天利「ははは、そんなの僕は知らないよ。出すよ、出すよ。」
直好「あ・・だめぇぇぇぇぇっ。」
ドクッドクッドクッドクッドクッドクッドクッ・・。

直好「あぅぅ・・いっぱい出てる・・。」
天利「直好さんの中が気持ちよかったんだよ。直好さんが悪いんだよ。」
ああ、最高の気分だ。やりたい放題出来るんだからなぁ。隣の羽和さんもきれいな人だったし、あっちも犯っとこうかな。

zikiyoshi

直好「・・私が悪いの?」
天利「そうだよ。」
直好「ごめんなさい・・。」

天利「直好さんが悪いんだから犯されても仕方ないよね。気持ちよかったよ。」
直好「そんなぁ・・私、私・・。」

さて、後は・・死ねば解決?

よく考えたら、ちゃんとあの小瓶を開けるところに戻る確証なんてないじゃん。
戻れなかったら僕はどうなるんだろう?

・・逮捕、失職、前科付き人生、もちろんふられる・・あれ?
もしかしたらやばいことをしてしまったのでは?
えっと、犯罪はいけないことです○

直好「うぅ・・ひっく、うぅぅ・・。」
泣いてるし―――。
天利「えっと、その・・。」
直好「ひっっ。」
怯えてる―――。

まあ、それだけのことをしたということだけど・・僕はなんてことしたのだろうか・・。
過去に戻れるなんてことを信じてしまって・・。

天利「あの―――」
直好「いや・・近寄らないで・・。」
・・ですよね―――。
普通の反応だと思います。うう、本当に死んで反省しないといけないだろうか?

・・警察へ行こう。
僕は、してはいけないことをしてしまったんだ。
ちゃんと罪を償おう。そして、人生をやり直そう。

天利「あの・・ごめんなさい。これから警察行きます。」
ガチャッ。
直好さんの部屋を出て、ふらつきながら警察へ向かった。
部屋を出る時も、直好さんは泣いたままだった。
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