―――はるさん昔話―――

両親が無くなった。
葬式の場で私はそれが理解できなかった。
親戚のおじさまが式を進めてくれている。
私はそれを見ているだけ。
涙は前日の夜に出し尽くした。
今の私は抜け殻のようだった。
式が終わった。私は今後一人で生きていかなければならないのだろうか?
・・どうやらそういうわけではないらしい。
おじさまが私を引き取るらしい。
私は引っ越さないといけないのだろうか?
それは嫌だった。
友達や彼もそうだが、引っ越したら両親が私の心からいなくなってしまうような気がしたからだ。
忘れてしまいたくない。そう思った。
私が今までの家から離れたくないと言ったらおじさまは受け入れてくれた。
おじさまの方が引っ越してくれるそうだ。
・・何でおじさまはそこまでしてくれるんだろう?
他の人からおじさまは私を引き取る時に財産目当てと言われたため、財産相続権を放棄したと聞いた。
おじさまに聞いたら、「姉さんには、ああ、はるちゃんのお母さんのことだけど、以前たくさんお世話になったからね。少しでも返したいんだよ。」
と言っていた。

・・葬式、火葬が終わり私は家に帰ってきた。
おじさまはもう少しすることがあるから今日は帰らないそうだ。
引っ越しの準備もあると思うのでしばらくは私一人になるかと。
・・何をすればいいんだろう。
もう、お父様もお母様もいない・・。
その日、私は部屋で泣いた。
次の日、私は学校を休んだ。
今日は眠るか目を開けて天井を見るだけだった。
もしも、今は夢を見ているだけで目が覚めたらお母様が台所でご飯を作ってくれないだろうか?
そんなことを考えながら今日は終わった。

次の日、おじさまが来た。
引っ越しの荷物を持ってきていた。
手伝おうと思ったら、おじさまが驚いた顔をしていた。
おじさま「はるちゃん、どうした?大丈夫か?」
はる「え?おじさま、何を言ってるの?私は大丈夫ですよ。」
おじさま「顔色が悪いぞ。変なものでも食べたのか?」
・・・そういえば・・・。
はる「昨日は何も食べていませんでした。」
おじさま「なっ?大変だ。」
おじさまは台所へ急いで行ってしまった。
引っ越しの荷物は大丈夫なのだろうか?
おじさまはすぐに戻ってきた。
おじさま「はるちゃん、すぐに何か食べるんだ。冷蔵庫にプリンやヨーグルトがあったからまずはそれを食べよう。」
おじさまは私の手を引いて台所へ連れて行った。
・・別に何か食べたいわけじゃないのに・・。
おじさまが必死で食べるように言うのでとりあえず食べることにした。
そういえば、今日も学校休んじゃった・・。

次の日、学校に行った。
昨日は無断欠席だったけど先生は怒らなかった。
むしろ心配してくれた。
そういえば葬式にも顔を出していたっけ。うちの事情を知っているから優しいのかな?
教室でも皆優しかった。からかう男子もいたけれど他の皆が注意してくれた。
光秋ちゃんも優しくしてくれた。
泣きそうになったけど、みんながいたから我慢した。
授業は何も頭に入らなかった。
家に帰るとおじさまがいた。
おじさま「はるちゃん、お帰り。」
はる「ただいま帰りました。」
おじさま「学校、どうだった?」
はる「特に・・いつも通りでした。」
本当はいつも通りではなかったが、とりあえずそう言っておいた。
いつもより早い時間にベッドに入ったけど、中々寝付けなかった。

次の日、学校を休んだ。
学校に行きたくないとおじさまに言ったら「今日はゆっくりお休み」と言ってくれた。
今日はほとんど部屋にいた。
ご飯の時はおじさまが必死に食べるよう言ってくるので少しだけ食べた。
全部は・・食べる気がしなかった・・。

次の日、今日も学校を休むことにした。
・・私、何をしているんだろう?
学校休んで悲しむだけで・・。
わかってる。こんなんじゃいけないことは。
本当は以前のように学校に行かないといけないことは。
光秋ちゃんとデートもしないと。
でも、何もする気になれない。
私もお父様とお母様の元へ行きたい・・。
いけないことだとわかっているけど。
他にどうすればこの気持ちが晴れるかわからない。
・・ううん、もしかしたら気持ちを晴らそうという気もないのかも。
そんなことを考えていたら部屋の扉がノックされた。
おじさま「はるちゃん、入っていい?」
はる「どうぞ」
別に入っても入らなくてもどうでもよかった。
もしかしたら入らないでもらった方がよかったかな?一人になりたいという気持ちがあったから。
ガチャ。
おじさま「失礼。気分はどう?」
はる「別に、良くも悪くもないですよ。」
おじさま「はるちゃん、つらい?」
はる「別に、そうでもないですよ。」
本当は、すごくつらいと思う。でも、なんとなくそのことを知られたくなかった。
おじさま「ならこれを使って見てくれないか。少し楽になると思うよ。」
おじさまはビンにストローが刺さった物を取り出してきた。
・・これは何?
はる「おじさま?」
おじさま「香りがビンの中に入っているから使い方は吸い込むだけ。でも、合う合わないもあるから調子悪くなったらすぐにやめてね。」
アロマテラピーか何かかな?吸入する使い方もあるみたいだし。でも、
はる「こういうのは部屋に臭いが充満させたりするものではないのですか?」
おじさま「ん?・・あー、部屋に臭いが充満すると、もし身体に合わない時に換気が面倒だろ?」
おじさまなりの気遣いなのでしょう。
・・少しだけなら使ってみましょうか。
はる「なら少し使ってみます。」
おじさま「はいどうぞ。ゆっくりと肺いっぱいになるまで吸い込んで出来るだけ息を止めてから吐き出してね。」
はる「はあ。」
こういうのは使ったことが無かったのでとりあえずその通りに使ってみることにした。
私はおじさまからビンを受け取り、ストローから吸い込んでみた。
はる「ゴホッゴホッ。」
おじさま「大丈夫?もう少しゆっくり吸ってみて。」
はる「は、はい。ゴホッ。」
もう一度吸い込んでみる。何だろう?知らない味だ。ハーブ?
おじさまの言った通り、吸った後息を止め、それから吐き出してみた。
何度かやってみると、変化はすぐにわかった。
はる「ふわぁ。」
おじさま「どうだい?」
はる「なんか身体がぽかぽかして、気持ちが落ち着きます。」
なんだか落ち込んでいた気分が飛んでいく気がしました。
おじさま「そう、よかった。夕ご飯出来ているけど食べる?」
少しなら食べれそうかな。
はる「いただきます。そういえば朝から何も食べていませんでしたね。」
おじさま「いっぱいあるからたくさん食べてね。」
はる「はい。」
今日の夕ご飯は驚くほどたくさん食べました。
朝昼を抜いた分を取り戻すように食べましたが、どれもとてもおいしかったです。
食べ終えると眠くなったのでお風呂に入って寝ました。
久しぶりにぐっすり眠ることが出来ました。

その日から、毎日おじさまが持ってくるアロマテラピーを使い続けました。
使うと気持ちが落ち着き、夜はぐっすり眠ることが出来ます。
学校でも元気でいられます。
お父様お母様のことは悲しいですが、これなら上手くやっていけそうです。

ある日、学校にて気になることがありました。
クラスの男子が私をからかっていたのですが・・。
「薬を使っているんじゃないか」と言われました。
他の子が私の代わりにその男子を怒っていましたが、私は少し気になることがありました。
おじさまが持ってきてくれるあのビンには何が入っているのだろう?
クラスの子が言ったようなあぶない薬ではないのだろうか?
その日の授業は殆ど頭に入りませんでした。
家に帰るとおじさまがいました。
はる「おじさま、聞きたいことがあるのですが。」
おじさま「何だい、はるちゃん。」
はる「・・おじさまが持ってきてくれるビンには何が入っているのですか?」
はっきりとは聞けなかった。
怖かった。もしそうなら私はあぶない薬に侵されたことになる。
テレビで見たことがある。
捕まっている人がいること。
使うと抜け出せなくなって人生がおかしくなること。
たくさん・・たくさんの問題があること。
おじさま「はるちゃんが元気になれるものだよ。」
・・そういう曖昧なことを聞きたいわけではない。
・・はっきりと言われるのも怖いけど・・。
はる「そういうことを聞きたいのではなくて、もしかしてそれはいけないものなのではないでしょうか?」
おじさま「・・」
・・
・・・・
空気が止まったような気がした。
何かが壊れてしまうような、そんな気が・・。
おじさま「うん、確かに日本ではいけないものとなってるものだよ。」
!!
・・
・・・・
・・・・・・
どうしていいかわからなかった。
何もわからなくて、ただ涙が出た。
おじさま「あ、はるちゃん、違うんだよ。これはそんな危険なものじゃないんだよ。」
はる「え、でも、でも・・。」
おじさまが持ってきたのは・・。
はる「麻薬なのでしょう。」
また空気が止まったようだった。
私はどうなってしまうのだろう。
クラスの友達の顔が浮かんだ。光秋ちゃんの顔が浮かんだ。お父様お母様の顔が浮かんだ。
また悲しくなって涙が出た。
私は、私は・・。
はる「警察に電話します。」
せめて、責任は取らないと。
テレビで見た光景が頭に浮かぶ。
雨の中、女の子が「何でもするから」と言っていた。
テレビではその続きは無かったが、薬が欲しい為にやってはいけないことを強要されるのだろう。
もし、このまま警察に連絡しなければ私もその子と同じようになってしまう。
中毒性があるとテレビでやっていた。
警察に連絡したら逮捕され、薬が欲しい気持ちと闘わないといけないのだろう。
嫌だけど、でも、まだ戻れると思う。
おじさま「違うんだよ。とりあえず涙を拭いて。おじさんの話を聞いてくれないか?」
・・私を騙すつもりなのだろうか。おじさまはあんな薬を使って私をどうするつもりだったのだろうか?
はる「話すことなんてありません。おじさまは悪いことをしたんです。これは犯罪です。」
おじさま「そうじゃないんだよ。全部はるちゃんのことを考えた上でしたことなんだよ。」
はる「私にあんなものを使ってどうするつもりだったんですか?私の身体、おかしくして・・。」
おじさま「違う。おかしくなんてなっていない。使う前のはるちゃんはご飯も食べず部屋にこもったままだっただろう?」
おじさま「それがどうだ?ご飯も三食きっちり食べ、学校にも行けるようになったじゃないか。」
はる「でもその代りに私はもうその薬なしには生きていけないのでしょう?」
おじさま「いやいや、そんなこと無い。やめることなんてすぐできるよ。」
はる「でも、テレビであんなに・・。」
おじさま「こういった薬にも色々な種類があるんだよ。もちろん量を誤ると大変だけど、それはどんなものでも同じ。たばこやお酒もやりすぎはよくないでしょ?」
はる「そうかもしれないけど・・。」
おじさま「強すぎる薬が毒にもなるのと同じだよ。逆に用法、用量が適正なら身体に良いものになるんだよ。」
・・信じられなかった。多分みんなそうやって騙されていくのだ。
おじさまは私を騙そうとしているんだ。
おじさま「はるちゃんが使っていたのは大麻と呼ばれるものだけど、信用できないのならしばらくやめてみようか?」
はる「と、当然そんなものやめます。知った以上もうやりません。」
おじさま「そうじゃなくて、テレビで見るような中毒性は無いってことを知ってもらうためだよ。」
・・
おじさま「もしはるちゃんがテレビで見るようにおかしくなりそうなら警察に連絡しなよ。でも、そうでないならおじさんの言っていることを信じてくれないか?おじさんが本当にはるちゃんを心配していることを。」
・・
どうしよう。確かに中毒性がないならそんなに問題ないのかもしれない。やめたくなったらやめればいいんだから・・。
はる「それならテレビでやっているのは何なのですか?」
おじさま「危険な薬もあるということだよ。依存性が高くはるちゃんが言うような状態になりやすいものがある。」
おじさま「その一方で大麻のように依存性の低いものがありコントロールしやすい。知ることによって手を出す人が現れてしまうのでそこまで詳しくはテレビではやらないんだよ。」
はる「で、でも、禁止されているのはそれなりに理由があるからではないのでしょうか?」
おじさま「うん。さっき言ったように使い方、使う量を間違えると身体へ害を及ぼす。グレーゾーンのものだ。昔禁止されてからそれがずっと続いているだけだよ。」
・・
おじさま「調べればわかると思うけど大麻は使用が禁止されていない国もある。適切な使い方を行えば問題無いからだよ。」
・・
おじさま「危険性で言えばお酒やたばこが感覚として近いと思う。アルコール中毒者がいたりニコチン中毒者がいる一方で適度に嗜める人もいる。」
・・
おじさま「言っても信じてもらえないと思うから、はるちゃん、少し様子を見てくれないか?それで全てわかるはずだから。」
・・おじさまが真剣に言っているのはわかる。ですが、本当に信じていいのでしょうか?
もしかして全部嘘で突然口封じされてしまわないか・・な?
・・でも、おじさまはお父様お母様の財産相続を放棄してまで私を養育しようとしているし、信じてみようかな・・。
はる「わかりました。少し様子を見てみます。でも、もし身体がおかしくなったと思ったらすぐに警察に連絡しますから。」
おじさま「ああ、もちろんだ。おかしいと思ったらすぐに連絡するんだ。」

こうして私は大麻をやめた。
本当におじさまの言っていることは正しいのだろうか?
一日経った。特に問題ない。
三日経った。特に問題ない。
五日経った。特に問題ない。
一週間経った。特に問題ない。
とはいえ、全くというわけではない。
大麻を使っていた時よりは食欲はない。眠りもぐっすりとは言えない。
でも、大麻使用前、両親と暮らしていた時の頃と同じ位。
大麻で食欲が増して眠りが深くなったのが戻っただけだと思う。
日常生活に問題は無い。
正直まだ信じきれないが、おじさまの言っていたことは正しかったのだろう。
おじさまに謝っておこう。
はる「おじさま、少しいいですか?」
おじさま「ああ、いいよ。何かな?」
はる「その、すみませんでした。おじさまの言っていた通りでした。」
おじさま「そう、よかった。わかってくれたんだね。じゃあどうする?」
はる「え?どうするって何をですか?」
おじさま「また大麻する?テレビで言うような中毒性は無かったでしょう?使えば気分はリラックスできて食べ物はおいしく感じ、夜はぐっすり眠れるよ。」
はる「・・そうですね。少しやってみます。」
こうしてまた私は大麻を使うことにしました。
いつでもやめられるのならいいよね。


――――――――――


学校から帰った後、少しお腹が減っている時に使用するのが日課になりました。
おじさまが使用量を把握してくれているので私は安全に使用することが出来ます。
・・ですが、その日は違いました。
学校で、光秋ちゃんが他の子とキスしていました。
・・見てはいけないものを見た気がします。
見た瞬間私は走り出していました。心臓がバクバクしているのがわかります。
そのまま家に帰って泣きました。
光秋ちゃん・・。どうしてあんなことしてたの・・。
コンコン、部屋のドアがノックされました。
おじさま「はるちゃん、どうしたの?まだ学校の時間だよ。」
・・
おじさま「入るよ。」
ガチャ。
おじさま「・・泣いているの?」
はる「おじさま・・。」
おじさま「話してごらん。話すとすっきりするよ。」
・・私はおじさまに全部話した。
付き合っている彼氏が他の子とキスしていたこと。その・・
キスの相手が男の人だったこと・・。
見てすぐ走って逃げたこと。
おじさま「そうか、それはつらかっただろう。」
・・
おじさま「ああ、ちょっと待ってて。こんな時にピッタリのがあるから。」

おじさまはすぐに戻ってきた。手には・・。
はる「牛乳ですか?」
おじさま「メインはこっち。牛乳は胃を守るためのもの。」
はる「はあ、錠剤ですか?」
おじさまは丸い錠剤を持っていた。見たところ、普通の薬に見えますが?
おじさま「まあ飲んでみてよ。落ち込んだ気分が吹っ飛ぶよ。」
・・おじさまの言うままに飲んでみました。
しばらく何も変化はなかったのですが、少しずつ身体に変化が起きました。
一体何が起きたのでしょうか?
まず、目がさえ眠気が飛びました。
それに、つい先ほどまでつらかったのがウソのようです。
すごく爽快な気分です。
それに、身体が熱いです。身体中に血が巡っているのがわかります。
今なら何でも出来そうな気がします。
おじさま「どう、気分は?」
はる「すごいです。落ち込んでいた気分が吹っ飛びました。」
おじさま「じゃあ今日は一緒にゲームでもしようか。」
はる「はいっ。」
普段遊んでいるゲームがいつもと違っていました。
音がもの凄くクリアな感じがします。どのゲームでもすっごく楽しいです。
その日ははじけたようにおじさまとゲームを楽しみました。
・・夜、あんまり眠れませんでした。
朝になりましたが眠いです。
昨日はしゃぎすぎたかな?身体がだるいです。
一応熱を測ってみましたが、平熱でした。
台所へ行くとおじさまが朝食の用意をしていました。
おじさま「おはよう。朝食用意すぐ食べれるよ。ご飯とパンどっちにする?」
はる「おはようございます。えっと、あんまり食欲ないからもう少し後にします。」
おじさま「そう?調子悪い?」
はる「少し寝不足と身体がだるくて。」
おじさま「昨日ははしゃいでいたからね。」
はる「それはもういいじゃないですか。恥ずかしいです。おじさまはいつも通りですね。」
おじさま「健康には気を付けているからね。そうだ、昨日のまたしてみようか。」
はる「え?」
おじさま「眠気が飛ぶし元気も出るよ。」
はる「えっ、でも、どうしようかな・・。」
おじさま「はい、どうぞ。」
私が返事する前におじさまは昨日と同じように錠剤と牛乳を用意してくれた。
せっかく用意してくれたから使おうかな。
錠剤を牛乳で飲み、少し経つと効き目が表れてきた。
おじさまの言うとおり、眠気は飛び、元気が出てきました。
おじさま「効いてきたかな?」
はる「はいっ。これすごいですね。」
おじさま「うんうん。じゃあ今日は新しい遊びを教えようかな?」
はる「遊び?」
おじさま「今の状態ならすっごく楽しめるよ。」
はる「そうなんですか。楽しみです。」
・・
・・・・
何でこんなことになったのだろう?
はる「あんっ、ふわぁぁぁっ。」
イッちゃうよぉ。
はる「もうだめ、おかしくなってしまいます。」
おじさま「まだ三回目だろ?まだまだこんなもんじゃないぞ。」
おじさまは私のあそこにぶるぶる震えるのを当てています。
この振動があそこを刺激して、おかしくなりそうです。
はる「おじさまぁ、何でこんなことぉ・・。」
おじさま「これはこれで楽しいだろう?いいんだよ、いっぱいイッて。」
はる「ひゃぁぁぁぁっっ。ぶるぶるが、ぶるぶるが激しくなってます。」
おじさまが振動を一段階上げたみたいです。それだけで私、イッちゃいました。

haru



――――――――――



カチッ。
おじさまが部屋の電気を付けました。
あれ?いつの間にか夜になっていたみたいです。
あ、ソファーがぐっしょりしています。
何回イッちゃったんだろう?こんなにイけるなんて初めて知りました。
おじさま「はるちゃん、少し水分補給しようね。」
おじさまがペットボトルを渡してくれました。
あ、、冷たくておいしい。
おじさま「さ、続きしようね。」
はる「え?」
おじさまは私のあそこに何か塗っています。
何を塗っているかはわかりませんが、身体が熱くなるのを感じます。
おじさまは再び私のあそこをピンクのでぶるぶるし始めました。
はる「あああああんっ。」
いつまで続くんだろう・・。
朝になるまでそれは続きました。
おじさま「もう朝か。始めだしこの位かな?」
はる「おじさま・・。」
おじさま「ああ、はるちゃん疲れただろう?少し寝な。」
私は目を閉じ、眠りへと落ちていった。
目が覚めると薄暗かったです。
夕方かな?と思いましたが、時計を見て驚きました。
明け方のようです。
ほぼ一日寝ていたみたいです。
ん、寝すぎかな?少し身体がだるく、関節の痛みもあります。
のどが渇いたので台所へ行くと、おじさまがいました。
おじさま「おはよう、はるちゃん。」
はる「お、おはようございます。」
あんなことがあったので少し恥ずかしいです。
・・またあんなことされてしまうのでしょうか?
されたいわけじゃないですが、でも、なぜか胸がドキドキします。
はる「あの・・。」
おじさま「今日はどうする?またする?」
はる「私は別に・・。」
おじさま「全部はるちゃん次第だよ。どうする?」
はる「あの、その・・。」
おじさま「はい。とりあえず今日も飲んどこうね。」
おじさまはいつもの錠剤と牛乳を渡してきた。
せっかくだし、使わないといけないよね。
私はそれを飲むことにした。
なぜか一錠増えていた気がする・・。
飲んでしばらくすると効果が出てきた。
身体が熱い。だるかったのがウソみたいに気分爽快です。
おじさま「さ、はるちゃん。今日も気持ちいいことしようか。」
はる「は、はい。」
こうして今日もおじさまのされるがままになっています。
ぶるぶるしているのはローターというそうです。
気持ちいいことしてくれる相手の名前を知らないのは失礼だと言われました。
はる「あん、あん。イッちゃうぅぅぅ・・え?」
おじさまがローターを外した。どうして?
はる「おじさま、あの、続きを・・。」
おじさま「はるちゃん、続きして欲しいの?」
はる「は、はい。気持ちよくなりたいです。」
おじさま「ならこんなローターよりもいいものをあげようか?」
はる「もっといいのがあるんですか?」
おじさま「そうだよ。ほら、これだよ。」
はる「え・・。」
おじさまは服を全部脱ぎ、下半身のがギンギンにそそり立っています。
おじさまの指はそのギンギンのを指しています。
はる「あの・・。」
おじさま「今後たくさんこれのお世話になるんだから失礼のないようにな。」
はる「私、嫌です。好きな人以外とはしません。」
おじさま「その好きな男に浮気されたんだろ?しかも相手は男に。」
はる「それは・・。」
おじさま「それに嫌だと言うならもう薬はあげられないな。」
はる「そんなっ。それは関係ありません。」
おじさま「安い薬じゃないからな。」
はる「お、お金なら有ります。ほらっ。」
私は隠してあった貯金通帳を取りだした。
はる「お父様お母様が残してくれたお金があります。これならいいでしょう?」
おじさまに通帳を渡し、暗証番号を伝えた。
おじさま「これはもらっておこう。だが、これだけじゃ足りないな。」
はる「そんな・・。」
おじさま「嫌なら嫌でいいんだぞ。薬をもらえないだけだしな。」
何となくわかっていた。
最近おじさまがくれる錠剤が今までとは違うものであることが・・。
私はもう抜け出せなくなっていることも・・。
はる「おじさま。おじさまがくださった錠剤は、危険なものなんですか?」
おじさま「そうだよ。最初の頃に使っていたのとはものが違う。使えばもう抜け出せなくなる悪魔の薬さ。」
はる「そうなんですか・・。私はやっぱり騙されていたんですね。」
おじさま「そんなことよりほら選べ。気持ちよくなるか苦しむのかを。」
・・
私は、私は・・。
・・
光秋ちゃん、ごめんね。
はる「気持ちよくなりたいです。」
おじさま「ならおねだりしろ。おじさまのおちんちんで犯して下さいと言え。」
はる「・・おじさまのおちんちんで犯して下さい・・。」
おじさま「そうか、そうか、仕方ないなぁ。犯してやるか。」
その日、おじさまに初めてを奪われました。
初めてを奪われた時は痛かったですが、私が痛がるのを見て満足したおじさまが私の腕に注射をしました。
多分これもよくない薬なのでしょう。
すぐに身体が熱くなるのがわかりました。
そこからよく覚えていませんですが、気持ちよかったです。
おじさまも薬を使っているようで、何度も何度も犯されました。

haru



――――――――――



その日から私の生活はガラッと変わりました。
学校へは行かなくなりました。
朝から晩までおじさまに薬をもらいセックスしました。
おちんちん、気持ちいいです。こんな気持ちいいなんて薬はすごいです。
ある日、おじさまは私を連れて出かけました。
行き先はマンションの一室でした。
結構広い部屋です。生活感は無く、ベッドだけが置いてありました。
少しするとたくさんの人がきました。
何となくこれから起こることがわかりました。
予想通りビデオに撮られながらセックスを強要されました。
知らない人が相手でしたがもうどうでもよかったです。
薬さえ使えばとにかく気持ちがいいからです。
ビデオを撮り終わった後もスタッフのみんなから犯されました。

haru

エッチが終わり、シャワーを浴びるように言われました。
お風呂に向かう途中、おじさまがお金を受け取っているのが見えました。
一万円札をたくさんもらっているのがわかりました。
シャワーを浴びてる最中も何人かお風呂にやってきて、私を犯していきました。
その度に洗いなおさなければならないので大変でした。
シャワーを終えると、おじさまは私をビルの一室に連れていきました。
そこは少し暗めの部屋でした。
そこからさらに小部屋に連れていかれました。
ベッドが一つ、後は小物が何点かあるだけの部屋。
おじさまはここに来る人の相手をするように言い、どこかへ行ってしまいました。
私はおじさまに言われるまま、男の人の相手をしました。
一人相手が終わるとすぐに次の人がきます。
何時間男の人の相手をしたでしょうか?
その間も薬を打たれました。

haru

十数人相手が終わるとおじさまがきました。
おじさま「帰るからシャワー浴びてきて。」
ようやく帰れるみたいです。
シャワーを終えると、おじさまと知らない男の人が話をしていました。
どうやら揉めているみたいです。
おじさまに少し待つよう言われたので私はベッドに座り、待つことにしました。
もしかして今日は帰れないのかな?
しばらくするとおじさまがきました。
おじさま「帰るぞ。」
帰れるようです。
今日は色々ありました。薬が切れると疲れがどっと来たので気がついたら寝ていました。
目が覚めると夜でした。
・・まだ眠かったのでもうひと眠りしました。
目が覚めると朝みたいです。
台所にはおじさまがいました。
はる「おはようございます。おじさま。」
おじさま「ああ、おはよう。さ、出かけるぞ。」
はる「今日はどこへ行くのですか?」
おじさま「黙ってついてこい。来ないと薬はやらんぞ。」
はる「わかりました・・。」
おじさまが怖いので私は黙ってついて行くことにしました。
連れていかれた先はビルの一室です。
薬を打たれ、恰幅のいいスーツを着た方の相手をするように言われました。
その後はビル内のたくさんの方の相手をしました。
今日はそれだけで一日が終わりました。

haru

・・



――――――――――



もうどれ位の日にちが経ったのでしょうか?
起きたらおじさまに連れられて男の人の相手をする毎日。
終わったら家に帰り死んだように眠り続けます。
そんな毎日を送っていましたが、そんな生活も終わりを迎えました。
何が起きたかわかりません。
いつものように男の人の相手をしていたら途中でやめさせられました。
なんかワーワー言っていますがいまいち聞き取れませんでした。
ときどき幻覚を見るのでこれも幻覚でしょうか?
違いますよね。だって私を連れてどこかに連れて行こうとするのですから。
連れてかれた先におじさまはいませんでした。
おじさまどうしたのだろうか?それにここはどこだろう?
私を連れていった男の人が私に色々言っていますが、薬が切れてきたので男の人に薬をくださいと伝えました。
しかし、もらえませんでした。どうしてでしょう?これまではいつでも薬をもらえたのに・・。
それから色々ありました。
たくさんの人が私に質問をしてきました。ですが、そんなことより身体が痛いです。
気持ち悪いです。イライラします。どうしてみなさん薬をくれないのでしょうか?
もしかしてエッチなことをしないといけないのかと思い、男の人のチャックをおろそうとしたら止められました。
何が違うんだろう?
・・
もう何もする気が起きません。
何となくわかってきました。
最初に連れてこられたのは警察署で今は病院にいることが・・。
私は捕まったんだ。そして麻薬中毒者として入院させられているのでしょう。
外には出られないみたいです。部屋に外からカギがかかっています。
もう薬はもらえないのかな。
・・いつからこんなことになっちゃったんだろう?
最初は大丈夫だと思っていたのに・・。
おじさまも捕まったのかな?
学校のみんなはどうしてるかな?
光秋ちゃんはもう私のこと忘れちゃったかな?
・・会いたいな。
その夜、眠れなくて外に出ようとしたら出れました。
鍵のかけ忘れでしょうか?
薬を探そう。もうこんな身体が痛いのは嫌です。
薬があれば痛いのは止まるはずです。薬が私を幸せにしてくれるんです。
薬は私を裏切りません。
コツッ、コツッ。
看護師さんの巡回かな?見つからないようにしないと。
私は慎重に病院内を歩きました。
玄関からは出られないと思ったので窓から出ようと思いました。
窓の鍵を開けて外に出ることが出来ました。
・・どこに行けば薬がもらえるんだろう?
そういえば、お金が必要なんだよね。
私、お金持っていない・・。
どうしよう・・。
・・
・・・・
男「もしもし、おじょうちゃん、どうしたのかな?」
サラリーマン風の男の人が声をかけてきました。
はる「あの、お金を探しているんです。」
男「お金?・・タクシー代とか?」
はる「違います。とにかくお金が必要なんです。おじさま、少し頂けないでしょうか?」
男「おじさま?いやあ、こんな若い子に言われると照れるねぇ。うーん、でもお金はちょっと・・。」
はる「何でもします。あ、でも私何ができるなかな?」
男「いや、そう言われても・・。」
はる「あ、セックスが出来ます。セックスが得意です。」
男「は?何を言っているのかな?」
はる「おじさま、お願いです。セックスするのでお金を頂けませんか?」
男「そりゃあ、まあ、へへへ。じゃ、じゃあ人のいない所に行こうか。」
はる「はい。」
おじさまと公園に行き、そこでセックスしました。
これでお金が手に入ります。
男「へへへ、出すよ、中に出してやるよ。」
はる「はい。おじさまの望むまましてください。」
男「おおっ。」
あ、出てます。おじさまの精液。

haru

はる「この感じ、久しぶりです。おじさまのたくさん出ましたね。」
男「いやあよかったよ。こんな若い子としたの初めてだ。」
はる「喜んでいただけて嬉しいです。あの、それで、これでお金を頂けますね?」
男「ああ、わかったわかった。ちょっと待ってて、持ってくるから。」
おじさまは服を着なおすとお金を取りに行きました。
・・
・・・・
中々戻ってきません。
そういえば、どこへ行ったのでしょうか?
・・
・・・・
もしかして、騙されたのでしょうか?
どうして、どうしてみなさん私にひどいことをするのでしょうか?
私、そんなに悪いことをしたのでしょうか?
もうこんなの嫌です。
だれか助けてください。
男の人は戻ってきません。だれも助けてくれません。
どうしていいかわからず、私は泣いていました。
泣いていると、男の人が何人か現れました。
はる「もしかして、私を助けてくれるんですか?」
男達「へへへ、だとさ。どうする?」
男達「決まってるだろ?することしようぜ。」
男達「既に服を脱いで準備万端じゃないか。期待されてるんだ。答えてやらないとな。」
はる「どうしたのですか?助けてください。」
男達「わかったわかった。助けてやるから股開け。」
はる「は、はい。」
私は足を広げました。あそこが丸出しになります。
男達「こいつばかだっ。ちゃっちゃとやろうぜ。」
男達「そうだな。とっととやるか。」
男の人たちは私を犯しました。
行為が終わるとどこかへ行ってしまいました。
そんな・・助けてくれるんじゃないんですか?
もう動く気が無くなったのでそのままぼーっとしていたら、私を見た人が悲鳴を上げていました。
うるさいなぁ。あ、もう朝か・・。
空が明るい・・。

haru




――――――――――



すぐに警察の方が来て、私は警察署へ連れていかれました。
病院から出てきたことを伝えると、警察の人達が驚いたみたいでした。
しばらくすると、病院へ連れていかれました。
また病院かぁ。薬もらえないかなぁ。
病院に着くと、またあの部屋へ連れていかれました。
そして、外に出ないよう言われました。
自由に外へ出れないし、何をすればいいんだろう?
窓から出られないかな?
・・あれ?中から鍵を開けられない。
手近なところにパイプ椅子があったので窓に投げつけましたが大きな音しかしませんでした。
あの窓も私を閉じ込める人達とおんなじだ。
私にひどいことをするんだ。
あのドアも、床も、壁も、私を閉じ込めるんだ。
・・だれか助けてくれないかな・・。私を助けてくれる王子様はどこにいるんだろう?
きっとすぐにだれか助けに来てくれるよね。
・・
・・来ないなぁ。
来るのはお医者さんと看護師さん位。たまに警察の人も来て私に色々質問してくる。
めんどくさいので答えないでいると、警察の人は帰っていった。
その夜、病室に人が入ってきた。
だれだろう?見回りかな?
どうやら違うようだ。
入ってきたのは男の人でしたが、その人は私の服を脱がし、犯していきました。
終わるとすぐに病室から出て行きました。

haru

・・男の人なんてみんな同じ。セックスばかり。
次の日、看護師さんが「調子はどう?」って聞いてきたので、悪いと答えておいた。
「どこの調子が悪いの?」って聞いてきたのであそこと答えた。
面倒くさかったので精液を拭かないでいたのでまだ私のあそこに精液がついていた。
看護師さんにそれを見せ、昨日男の人に犯されたことを伝えた。
看護師さんは驚き、病室を出て行った。
しばらくするとお医者さんが看護師さんと一緒に来た。
どんな男か聞いてきたので昨日見たまま答えた。
それを聞くと、お医者さんは「昨日起きたことは忘れるように」と言ってきた。
何でか聞くと、「知らなくていい」と言われた。
そう、私は何も知らないまま騙されていくだけ・・。
今日の夜も男の人が来た。昨日と同じ人だった。
セックスが終わると昨日と同じようにそそくさと病室を出ていった。
それから毎日夜は男の人の相手をするようになった。
ある日、警察の人が来て「困ったことない?」って聞いてきたので、
毎日セックスしに来る人がいて困ると言ったら警察の人も一緒にいたお医者さんも驚いていた。
お医者さんは私をにらんだけど、忘れるように言われたのは最初の日だけ。その後の日のことは止められていなかったから言ってもいいんだよね?
お医者さんが口止めしたことも伝えておいた。これも止められてなかったよね。
どうしてかわからないけど、その日のうちに住む場所が変わりました。
別の病院に行くことになりました。



――――――――――



病院は変わりましたが生活はあまり変わりません。
ご飯が少し変わったかな?こっちのご飯の方がおいしいかな?
それから毎日同じ生活をしていましたが、ある日、知り合いに会うことが出来ました。
光秋ちゃんです。
光秋ちゃんに会うと、光秋ちゃんは泣きながら私に抱きついてきました。
どうしたんだろう?光秋ちゃんが泣く姿は初めて見ました。
その日からときどき光秋ちゃんが病院に来るようになりました。
最初は特にそれほど話はせず、ただ一緒にいるだけでした。
時々私は思い出したように薬を欲しがり、光秋ちゃんを困らせましたが光秋ちゃんは許してくれました。
それだけでなく、光秋ちゃんは麻薬に手を出したこと、たくさんの男の人とエッチなことをしていたことを全部許してくれました。
そして、私にプロポーズしてくれました。
私はそれを断ることにしました。
こんな私なんかと一緒になったら光秋ちゃんが不幸になると思ったからです。
それでも病院に来る度にプロポーズしてくれます。
気持ちは嬉しい。こんな汚れた私に手を差し伸べてくれるのだから。
でも、光秋ちゃんを不幸には出来ない。私と一緒になったら後ろ指を指されてしまう。
私は光秋ちゃんがプロポーズする度に断りを入れています。
光秋ちゃんは私がプロポーズを断っても「ずっと一緒にいる」と言ってくれました。
ご家族の方が反対するのではないか言ったところ、既に反対されていると言っていました。
でも、家を出ても一緒になるからと言ってくれました。
私はプロポーズを受けることにしました。
プロポーズを受けても受けなくても一緒にいてくれるなら・・それなら一緒に頑張りたいと思う。
私が薬物中毒から復帰するまで1年かかりました。
光秋ちゃんは営業の仕事を始めています。
私は家事がメインです。家計のやりくりにがんばっています。
光秋ちゃんは家を飛び出して私と一緒に住んでくれています。
住む場所は私が両親と一緒に住んでいたりおじさまと一緒に住んでいたりした家。
結局おじさまに渡した貯金は全て取られていました。
他の親戚の人たちは関わりたくないと言ってきました。
家だけが残りました。
この家で、光秋ちゃんと一緒に生活していきます。
偶然隣の家の方が光秋ちゃんと同じ会社みたいで、時々一緒にご飯を食べたりしています。
幸せです。そして家族が増えることになりました。
光秋ちゃんの子供を授かることが出来ました。
さらに隣の方も子供を授かったようです。
えへへ、こんな幸せでいいのかな?
ようやく手に入れた幸せ。ずっと、ずっと続けばいいな・・。



――――――――――



ある日、光秋ちゃんのお財布から気になるレシートが出てきました。
購入品はネックレス。金額は五万円。購入日は二日前。
・・何かの記念日だったっけ?
えーっと・・。
・・
あっ、そういえば一緒に住み始めてからそろそろ一年経つ。
えへへ、そういえば結婚したのも一緒に住み始めた頃だっけ。
近いのはその二つ。一週間後位かな?
うん、ここは見なかった振りをしましょう。そして記念日の日、光秋ちゃんがサプライズと言って突然プレゼントを渡してくれるんだ。
きゃーっ、私って悪い子。どうしましょう、嬉しさが止まらないです。
そして記念日。いつものように光秋ちゃんが出たけた後、私はいつもより張り切って部屋の掃除を始めました。
そしてお買いもの。光秋ちゃんの好きなお刺身を買っておこう。ちょっと奮発。
家に帰って夕ご飯の準備をして光秋ちゃんの帰りを待つ。
まだかなー、まだかなー。
早く帰ってこないかなー。
遅いなぁ。残業かな?
・・どうして帰ってこないんだろう?
今日の記念日、忘れちゃったのかな?
・・寂しいよ。不安だよ。一人にしないでよ。
・・
光秋ちゃん・・。
・・・・
何しているのかな?
・・・・・・
私のこと忘れちゃった?
ピンポーン。
はる「ふぁっ。」
光秋「はるちゃーん。ただいまー。ドア開けてー。」
帰って来た。帰って来た。
ガチャ。
光秋「ただいま。遅くなってごめんね。急な残業でね。」
はる「う、うぅ。」
光秋「はるちゃん?」
はる「うわあああああああぁぁん。」
光秋「ど、どうしたの、はるちゃん。何があったの?」
ぽかぽかぽかぽか。
はる「どうしてもっと早く帰ってくれなかったの?ずっと待ってたんだよ。」
光秋「あー、ごめんね。お客様に関することだからどうしても抜けられなくて。」
はる「ぐすっ。お仕事はもう大丈夫なの?」
光秋「うん。ひと段落したから帰ってこれたよ。」
はる「そうなんだ。えへへ、ならよかった。お味噌汁温めるね。」
光秋「ごめんっ。食べてきたんだ。」
はる「ふぇ?お仕事じゃなかったの?」
光秋「お仕事だよ。お客様の所へ行ってたんだけど、時間が時間だったから食事しながらになったの。」
はる「・・あ、そうなんだ。」
そういえば確かに光秋ちゃんから食べ物のにおいがする。
チュッ。
光秋「は、はるちゃん。ドア開いてるんだから誰かに見られるよ。」
はる「別に構わないよーだ。なんかおいしそうなにおいがしたから少しあやかろうと思ってね。」
光秋「もう、はるちゃんったら。」
・・あれ?あんまり汗かいてない・・。
営業なら外回りだよね。もう少しべとべとすると思ったんだけど・・。
はる「お仕事がんばってる?」
光秋「もちろん。ドジばっかだけどね。」
はる「外に出ない日ってあるの?」
光秋「まあたまにね。書類の整理や報告書の作成。社内で研修することもあるし、必ず外に出るとは限らないよ。」
そうだよね。そういう日もあるよね。
お客様対応したのは日が落ちた後でその時は汗をかかなかったんだよね。
光秋「えっと、お風呂に入りたいな。沸いてる?」
はる「うん。入れるよ。着替え用意しとくね。」
光秋「ありがとう。夕ご飯もお腹すいたら少しもらうね。」
はる「うんっ。」
それからはいつも通りだった。
帰りが遅くなるなら電話の一本でも入れてくれればいいのにね。
・・
あれ?記念日は?
きっと忙しくて気が回らなかったのかな?
まあいいか。一緒にいられるだけでいいよね。



――――――――――



数日後。
はる「お帰りなさい。えへへ、最近帰り早いね。」
光秋「おや、帰りが遅い方がいいのか?オレがいない間に何をするつもりだったんだ?」
はる「もうっ、早い方がいいに決まってるじゃない。一緒にいられる時間が増えるもの。光秋ちゃんがいないと寂しいんだよ。」
光秋「ならいいじゃないか。最近は景気が悪いから会社は残業代を出したくないんだよ。」
はる「そうなんだ。大変なんだね。・・私も働いた方がいい?」
光秋「いや、はるちゃんは帰りを待っててもらいたいな。オレもっともっとがんばるから。」
はる「がんばるのはいいけど、無理しちゃだめだよ。光秋ちゃんに何かあったら私、生きていけないよ。」
光秋「オレも、はるちゃんに何かあったら生きていけない。愛してるよ。」
はる「私も愛してる・・。」
光秋「はる・・。」
どちらかともなくキスをする。
光秋ちゃん、ずっと一緒にいようね。
長いキスだった。唇も、気持ちも離したくなかった。
・・
隣の奥さん「いやー、熱いですねー。」
はる「ふぁ?」
光秋「え?」
そこには隣の奥さんがいた。そういえば玄関開けっぱなしだった。
隣の奥さん「うらやましいわー。うちの旦那は消極的でね。私が命令しないとキスの一つもしてくれないの。」
はる「あ、あの、道原さん。いつからそこに?」
道原(隣の奥さん)「光秋さんがただいまって言った所からよ。二人の世界に入っちゃってこのまま声かけないで帰っちゃおうかなって思ってたんだけど、何かむかついたんで邪魔することにしたわ。」
はる「うー、邪魔しなくてよかったのにー。」
道原「まあまあ。このままだと玄関で子作り始めちゃいそうでしょ。さすがに止めないといけないかなって思ってね。」
はる「し、しませんよ。もー、それより何か用ですか?」
道原「そう、聞いて聞いて。市村の奥さんと旦那さん、修羅場中なの。旦那さんの浮気が原因らしわよ。」
はる「帰ってください。」
こっちが愛を確かめ合ってる所でその話は無いんじゃない?
道原「まあまあ、さっき回覧板を届けようとしたら大きな声が聞こえたのよ。」
道原「”あんたまた浮気して。もう離婚よ離婚。たっぷり慰謝料をもらうからね。”って。」
はる「速やかに帰ってください。」
道原「まあまあ、旦那さんも言い返す言い返す。」
道原「”お前こそ人のこと言えるのか?知ってんだぞ、株に貯金・生活費をつぎ込んで失敗してうちの親に借金の申し込みに行ったこと”って。」
道原「きっと慰謝料で株に負けた分を補てんするつもりなのね。」
はる「気になるなら一人で行ってください。」
道原「まあまあ、奥さんも言うのよ。」
道原「”何よ!あんた会社に頼んで給料の一部を現金でもらってるそうじゃない。いったい何に使っているの?”」
道原「浮気してたんだから女につぎ込んだに決まってるわよね。あははー。」
はる「いいから帰って。」
光秋ちゃんは苦笑いしている。うー。ラブラブな雰囲気を一気に壊されたー。
道原「今も耳を澄ますと聞こえるわよ。ほら、”大体あなたは私がせっかくおいしい料理を作っても何にも言ってくれないし”」
道原「”まずいんだよ。気を使って何も言わないでやってんだよ。”」
道原「”あんた味音痴のくせにまずいなんて言う資格ないわ。あんたが作ればいいじゃない。私は自分の分だけ作っておいしくいただきますからね。”」
道原「”はぁ?何もしないで家にいるだけのぐうたらばばあが飯まで作らないなんていったい何するんだ?せんべい食ってワイドショー見るだけか?”」
道原「”私は掃除に洗濯、近所付き合いに身の回りの物を用意したりと他にも色々やってます。あんた私の何を見てたの?もう結婚して20年よ。”」
道原「”そんなのやって当然だろ。20年経ってもお前は自分のことばかり言ってオレのこと何にも見ないで。オレがど・れ・だ・け我慢してきたか。”」
道原「ほらほら、聞きたくなったでしょ?ね、ちょっとのぞきに行こうよ。」
はる「帰れ。」
道原「えー、他人の不幸は蜜の味でしょ?甘くて楽しいイベントじゃない。」
はる「私はそうは思わないから。ね、光秋ちゃん。」
光秋「う、うん。そうだね。聞いたら悪いよ。」
道原「まあまあ、私達も人ごとじゃないでしょ?表面上は幸せそうに暮らしていても心の中ではどう思っているかなんてわかんないじゃない。」
はる「うちは大丈夫だからもういいかげん帰って。」
道原「本当にそう?意識してないだけかもしれないわよ。」
道原「そこでよっ!」
道原「他の夫婦の言い合いを見ることで私達も反省する部分が見えてくると思うの。」
道原「そう、これは私達の為になると思うの。決して楽しもうなんて考えてないの。」
はる「さっき他人の不幸は蜜の味とか、甘くて楽しいイベントとか言ってなかったっけ?」
道治「昔の考えと今の考えは違うわ。人の心は常に変化しているの。今が大丈夫だから明日も大丈夫とは限らないの。」
はる「そういうのは自分の旦那さん誘って見に行けばいいでしょ。」
道原「うちの旦那、今日浮気するから帰ってこないの。」
はる「ふぇ?」
光秋「え?じょ、冗談だよね?」
道原「ううん、ほんと。電話でそう言ってきたもの。」
はる「ちょ、それって大変じゃない。市村さんちを覗いてる暇ないでしょ。」
道原「ううん、うちは浮気OKなの。」
光秋「そ、そうなの?何で?」
はる「そうだよ。浮気なんてされたら市村さんちみたいになっちゃうよ。」
道原「ちゃんと同意のもとでしてることだからいいのよ。」
道原「うちはね、結婚するときにお互い一つずつこれは許容しようっていうのを作ったの。」
道原「私は浪費癖があるから衝動買いしても許される。旦那は女が好きだから浮気しても許される。そういう約束事なの。」
はる「でも・・。」
道原「もちろん無制限にってわけじゃないわ。私は使ったお金と残っている貯金は旦那に提示して後どれ位お金浪費しても大丈夫か確認するし」
道原「旦那も浮気する時は連絡するし、本気にはならないって約束。浮気相手には結婚する意志は無いことも伝えておくとかね。」
光秋「問題は起こらないのかい?やっぱりお金使いすぎたり浮気相手が納得いかなかったりとか。」
道原「もちろんそういう時はあったわ。浮気相手に子供が出来ちゃったりあちこちから借金してお金使っちゃったりとか。」
光秋「そうなっちゃうよね。それってダメじゃない?」
道原「それでもね、好きで私達は結婚したの。お互いのダメなところも受け入れあったの。それ位、人生のスパイス程度としか思わないわ。」
光秋「それって変じゃないか?」
道原「あなた達からすると変だとしても私達からするとこれが愛の形なの。お互いの悪い所を受け入れ合えたの。幸せよ、これでもね。」
道原「ねえ、あなた達と私が出会って一年位だけどそんなにうちの夫婦、不幸そうに見えた?」
光秋「いや、そんな風には見えなかったけど・・。」
道原「ならいいじゃない。うちは表面も裏も全部お互い愛し合ってるわ。幸せよ。なら変じゃないわ。」
光秋「・・」
道原「旦那の子供も出来たし、何も問題ないじゃない。」
光秋「子供が出来たからこそ、浮気なんてしてちゃだめじゃないのか?」
道原「子供が出来ると激しいエッチは出来ないしね。他の女で性処理出来るならそれでいいじゃない。」
光秋「・・」
道原「うちのことなんていいの。それよりも市村さんちよ。覗こうよ。」
光秋「えっと、やめておきます。」
道原「えー、残念。じゃあ私だけでも行ってくるわ。後でどうなったか教えてあげるからね。」
はる「あ、それはどうも。」
道原さんは急いで市村さんちへ行ってしまった。
光秋「子供お腹にいるんだから急がなくてもいいと思うけど・・。」
はる「うん・・。ねえ、光秋ちゃん。」
光秋「な、なに?」
はる「私達の愛の形って何かな?」
光秋「えっと、お腹の赤ちゃんとか?」
はる「うー、そうじゃなくてー。」
光秋「えっと、道原さんちがお互いの問題を受け入れ合っていたのが道原さんちの愛の形だったから、うちでもそういうのが欲しいと。」
はる「うんっ。」
光秋「・・うちも道原さんちみたいにお互い何か受け入れ合う?」
はる「それじゃあ道原さんちの愛の形と同じじゃない。うちはうちの愛の形が欲しいの。」
光秋「・・え、えっと、まあもう少し一緒にいればわかってくると思うから、今はいいじゃない。」
はる「何かそういう、愛し合ってるっていうのが欲しいの。」
光秋「お腹の赤ちゃん。」
はる「そうじゃなくてぇ。」
愛し合ってるっていう保証が欲しいの。
光秋「はるちゃん、もしかして不幸?」
はる「ううん、そんなことないよ。幸せだよ。」
光秋「それでいいじゃないか。多分愛の形はもうあるんだよ。だから幸せなんだよ。まだ見えないだけ。いずれ見えるようになるから。」
はる「ほんと?」
光秋「ほんとほんと。大丈夫、愛してるよ。ゆきちゃん。」
はる「うん。」
そうだよね。今こうやって幸せなんだから愛の形はもうあるんだよね。
・・
次の日、道原さんの奥さんから延々と市村さんちの事を聞かされました。
やっぱり離婚の方向みたいです。大変そうなのは伝わりました。



――――――――――



どうしよう・・。
人生最大のピンチです。
光秋ちゃんの携帯が鳴っています。
相手の方は女性の名前です。
仕事先の場合もあるけど、もしかして・・。
浮気?
うー、そんなことないとは思いたいけど・・。
携帯出てみればわかるかも・・。
どうしよう。勝手に取ったら怒られるよね。
相手にも失礼だよね。
でも、でも。
・・
えーい、取っちゃえ。
ポチ。
・・あれ?通話にならない。
はっ、もしかしてロックがかかっていると電話も取れないの?
ロックは番号知らないと解除できないよ。
そうこうしているうちに切れちゃった。着信ありのメッセージになる。
ロック解除出来れば相手がわかるかも・・。
解除の番号・・四桁なら何かわかるかな?
銀行の暗証番号、パソコンのログインパスワード。
私が知っている番号を四桁にして入力してみる。
失敗、失敗、失敗、失敗。
あ・・。
ロックが解除された。
なるほど、ゲームセンターでメダルを預けるときの番号を使ってんだ。
これで電話出来る。
でも、私から電話するのも変だよね。
そんなことしたら光秋ちゃんに嫌われちゃうよね。
せっかくロック解除したのに・・。どうしようかな?
またロックかけて知らないふりしようかな?
・・
あ、そうだ。せっかくだからメール見てみよう。
もしかして私のことが書いてあったりするのかな。
んー、知らない名前の人とばっかりだなぁ。
・・何これ?
そこにはデートの約束や愛を語る文章ばかりだった。
時々仕事のメールもあったけど、大半が女性との・・浮気していると思われる内容だった。
付き合いだしたのはひと月位前から・・。
その前も別の女性と付き合っているような内容のメールがあった。
涙が出た。
浮気、してたんだ。
私のこと、愛してるって言ってたのはウソだったんだ。
私の何が悪かったのかな?
私に問題があったから浮気したんだよね。
ごめんね、ごめんね。
・・
これからどうしようかな?
そのうち私、捨てられちゃうのかな。
そうだよね、私は薬に手を出して色んな男の人と寝てたもんね。
光秋ちゃんが私を嫌になるのも当然だよね。
でも、でもね、もう私は光秋ちゃん無しじゃ生きていけないよ。
お腹の子にも会えないまま死んじゃうのかな?
光秋ちゃんは他の女の人と楽しく暮らすのかな・・私のことなんて忘れて・・。
そんなの嫌だよ。ずっと一緒にいたいよ。
どうしようかな・・。二番でもいいから一緒にいて欲しいって言えばいいのかな?
でも、私がいたら迷惑だよね。仕事もしてないし、子供も作っちゃったし・・。
やっぱり私はいたらいけないのかな・・。
光秋ちゃん・・。
渡したくない・・。
光秋ちゃんを他の人に渡したくない・・。
ずっと一緒にいたい。
・・そうだね、一緒に死ねばみんな一緒だね。
あの世で家族一緒に暮らそうね。
ちょうど光秋ちゃんはお風呂から上がったみたい。多分今はバスタオルで体を拭いてるんだと思う。
私は台所から包丁を取り出した。一番おっきな包丁。
これなら早めに死ねるかな。
お風呂場の前で光秋ちゃんが出てくるのを待つ。
今まで楽しかったよ。うん、幸せだった。このまま一緒にあの世へ行けば幸せなままだよね。
光秋ちゃん・・。
待つのも楽しいな。これからずっと一緒にいられるんだもんね。
家族三人で、楽しく暮らそうね。
光秋ちゃんが脱衣所のドアを開けた。
パジャマに着替えてバスタオルで頭を拭いている。
驚いたような顔で私を見ている。
これからはずっと私を見ててね。
はる「光秋ちゃん、ずっと一緒だよ。」
私は光秋ちゃんを包丁で刺した。
光秋「は、はるちゃん・・何で・・。」
はる「大丈夫だよ。私もこの子も一緒だから。」
私は刺した包丁を抜いた。
光秋ちゃんが膝を折り、お腹を押さえてこっちを見ている。
光秋「何でこんなことしてるの?」
はる「メール見ちゃった。もう浮気してちゃ嫌だよ。」
光秋「いや、それは・・。」
はる「他の女の人とは楽しかった?気持ちよかった?私よりもよかった?」
はる「よかったよね。私なんか薬使って色んな男の人と寝た汚れた女だもんね。」
ガチャ。
道原「こんばんわー。今日旦那いないから寂しいの。泊めてーって何!?」
はる「あ、道原さんこんばんは。うん、泊まってっていいよ。でも布団は自分で敷いてね。」
道原「あ、あんた何してるの?」
はる「光秋ちゃんと一緒になるの。お腹の子と三人であの世で暮らすの。」
道原「はは・・。」
あれ?道原さんどっか行っちゃった。
まあ泊まるならまた来るよね。そんなことより家族一緒にならないと。
光秋ちゃん意識ないけどもう死んじゃったかな?
私もお腹の赤ちゃんもすぐに行くからね。
光秋ちゃんのほっぺにキスして私も自分のお腹を刺した。



――――――――――



はる「う、うん・・。」
目を覚ますと天井が見えた。
周りを見るとここが病院なのがわかった。
あう、死ねなかった。
お腹にはまだ赤ちゃんいるみたい。
二人とも死ねなかったんだね。
光秋ちゃんはどこかな。
私は病室を抜け出そうとしたら、鍵がかかっていた。
こっちからは開けられないんだ。
そういえば昔こういう所に入ったことがあったっけ。
懐かしいな。あの頃は無茶苦茶だったなぁ。
お父様お母様が無くなって、おじさまに薬を盛られて、男の人のおもちゃになって、警察に捕まって、入院させられて・・。
入院中に光秋ちゃんが来てくれたんだよね。
嬉しかったなぁ。この人について行こうと思ったんだけど・・。
光秋ちゃんが生きてたら私は捨てられちゃうよね。あんなことしたんだし。
光秋ちゃんが死んでたらもう一度私も死のう。先に待っててね。
ガチャッ。
お医者さんと看護師さんが入ってきた。
調子はどうかと聞かれたので”普通です”と答えておいた。
他にも色々聞かれたので適当に答えておいた。
すると、光秋ちゃんに会わせてもらえるようだった。
よかった、生きてたんだ。
でも、これで私は捨てられちゃうんだ。
一人で生きていけるかな?
あ、違うよね。お腹の赤ちゃんがいるから二人だね。
二人で強く生きていこうね。
光秋ちゃんが病室に入ってきた。
会いたかったけど、捨てられるのは怖いな。
涙が出た。これが見おさめなのかな?
光秋「はるちゃんごめんっ。そこまで思いつめていたなんて。」
はる「・・」
光秋「オレ、オレ、はるちゃんとずっと一緒にいたい。オレを捨てないでくれっ。」
何を言っているのかな?私が光秋ちゃんを捨てるわけないのに。
光秋「その、確かにオレは浮気してた。でも、はるちゃんを愛してる。本当だ。ウソじゃない。」
はる「私も光秋ちゃんを愛してるよ。ずっと一緒にいようね。」
光秋「本当?怒ってない?」
はる「怒ってないよ。」
光秋「よかった。あ、もう浮気しないから。あの女性とは縁を切るから。」
はる「うん。ありがとう。光秋ちゃん、ずっと一緒にいてくれる?」
光秋「もちろん、ずっと一緒だ。」
はる「よかった。じゃあ早速死のう。」
光秋「え?」
はる「ずっと一緒になれるよ。私もお腹の子も一緒だから寂しくないよ。さ、死のうよ。」
光秋「ちょ、ちょっと待って。えっと、現世で一緒にいられればなぁと思うんだけど・・。」
はる「あの世じゃダメ?」
光秋「できればこの世でお願いします。」
はる「・・光秋ちゃんがそういうなら、わかった。」
・・
もう少し検査しないといけないみたいなので二日ほど入院した。
退院の日、お医者さんが光秋ちゃんに”大変ですね”と言っていた。
うん、うん。私とじゃあ大変だよね。やっぱり一緒に死んだ方がよかったかな?
お医者さんは私に”つらいこともあると思いますが強く生きてください”と言っていた。
つらいならわざわざ生きなくてもいいと思うけどね。
家に帰りそこからまたいつもの生活が始まった。
光秋ちゃんは携帯を自由に見せるようになった。
浮気していないことを証明するためだそうだ。
あんまりそのことは重要ではなかった。
どちらかというと、隣の奥さんの道原さんが騒がしく色々聞いてきたのが大変だった。
あれこれ色々聞いてくる。
つい、昔のことまで話してしまった。
まずいことをしたと思った。
今まで何人か昔のことを話した人達の反応は二種類あった。
まずは私を汚いものを見るような目で見て私から離れていく人。
女性はまずこの様な反応をしていた。男の人にもそういう人もいたが、別の反応をした人がいた。
みんなの前では大変だったねと同情するのだが、二人きりになると私に関係を迫ってきた。
”他の人に知られたらまずいだろう?”
”キミの秘密を守るためにはお互いの秘密をもつのがいいよ。”
そう言って無理やり関係を迫っていた男がいた。
道原さんも私から離れていくのだろうか?
私を毛嫌いして汚いものとして見るのだろうか?
道原「あはは、大変だっただねぇ。いやあうちの旦那も警察のお世話になったことがあるのよ。」
はる「え?」
道原「悪いやつでねぇ、昔はケンカばっかりで人を死なせたこともあるのよ。」
道原「カツアゲ、障害致死、万引き、強盗、婦女暴行、放火と色々やってたよ。さすがに薬には手を出して無かったけどね。」
・・私が言うのもなんだけど、やりすぎじゃないだろうか?
少しひいた。
道原「若い頃は多少無茶する時があるものよ。問題ない問題ない。」
はる「・・ご主人まだお若いですよね。服役期間ってそんなに短いものなのですか?」
道原「あ、大丈夫、殆どバレてないから。問題ない問題ない、もう時効よ。」
どのあたりが問題ないんだろう?それに時効にもなってないと思う。
はる「あの、そんな人とどうして結婚したんですか?」
道原「好きだから。」
はる「そ、そうですよね。どこを好きになったんですか?」
道原「そうねえ、旦那が色々やって来たうちの半分は私の為だったから・・。」
はる「何かあったんですか?」
道原「ええ、私にプレゼントする為にカツアゲして、私にナンパしてきた人を死ぬほど殴って、私が嫌いな人の家を放火して・・。」
それは誰の為なんだろうか?私の頭も少しおかしいと思うけど、この人はこの人でどこか考え方がおかしいと思う。
道原「だから一緒一緒。問題ない問題ない。」
はる「一緒なんですか?」
正直一緒にされたくはなかった。私は一応罰は受けてきたはずだ。
道原「だってお互い昔のことでしょ。今は違う。だから同じ。」
まあそういう考え方もあるかもしれないけど、いまいち納得できない気がする・・。
道原「私の話なんて楽しくないよ。そんなことより、はるさんはどうやって旦那の心をつかんだの?」
はる「別に私なんて・・。浮気されたばかりだし。」
道原「結局戻って来たじゃない。普通殺そうとした相手の元へは戻らないわよ。ねえねえ、旦那の心をつかむコツを教えてよ。」
はる「本当に何もしてないよ。普通に付き合ってただけ。」
道原「それだけ?よーく考えてみて。どうやって付き合いだしたの?」
はる「別に・・最初は友達で、優しい人だなって思ってたら告白されて、付き合いだしただけよ。」
道原「まあ普通ね。付き合っていた時はどんな感じだったの?」
はる「別に・・学校では毎日会ってたし、週に二、三回学校終わるとデートしてただけだったよ。」
道原「何かイベントは無かったの?お互いが近づいた瞬間ってあるでしょ?」
はる「うーん、薬におぼれていた私が入院してた時に光秋ちゃんが来てくれた時は近づいたと思ったけど・・。」
道原「その頃はとっくに心をつかんでたんでしょ?巻き戻し巻き戻しっ。」
はる「そう言われても・・あっっ。」
道原「何か思いだした?」
はる「そういえば・・光秋ちゃん学校で男の人とキスしてたっ。」
道原「それよっ。それでそれで、どうなったの?」
はる「いや・・薬におぼれたきっかけがそれだったなぁってだけで、結局何だったんだろう?」
道原「え?解決話は?」
はる「どうなんだろう?私知らない・・。」
道原「えーーーー、気になってきた。もう私解決するまで家に帰らない。今すぐ旦那を呼んで。」
はる「えっと、仕事中なので・・。」
道原「仕事よりも重要でしょ?男とキスしてたのよ。男が男とキスするなんてなんて甘美な・・じゃなくて気にならない?」
はる「そりゃあ少しは・・。でも、昔の話は時効なんじゃないの?」
道原「違うわ。これは重要事項よ。重要事項に時効なんて無いの。」
犯罪の方が重要事項だと思うんだけど・・。
道原「とにかく私には知る権利がある。あなたの旦那は事情を話す義務があるの。そうでしょ?」
はる「まあ私も権利はあるのかな?」
道原「そんなことどうでもいいの。とにかくとっとと帰るように連絡をっ。」
とりあえず光秋ちゃんにはメールしておいた。
道原「よし、準備するわよ。」
はる「え?何の?」
道原「旦那が言わない可能性もあるでしょ。言いたくなるように準備するの。」
はる「あ、おいしい料理とお酒で口を軽くするんだ。」
なるほどなるほど、確かにそれは重要だ。
道原「何言ってんの?はるさんを拉致して無理やり話させるの。話さないと二度と家には帰らないって言ってね。」
はる「家に帰してよっ。その意見はボツ。」
道原「ばっちりだと思うんだけどなぁ。」
はる「普通に料理とお酒でいきましょう。」
道原「ふまーん。ふまーん。」
はる「まあまあ、そっちの旦那さんの分も一緒に作りましょうよ。」
道原「必要無いわよ。勝手に食べるでしょ。」
はる「光秋ちゃんのことよりそちらの旦那さんのことを気にしましょうよ。」
道原「いいのいいの。お互い好き勝手に生きてるんだから。そういうスタイルなの。うちは。」
はる「そうなんですか・・。」
道原「まあウダウダ言ってたら少しボコれば大人しくなるから問題ないわよ。」
はる「結構問題と思いますが・・。」
とりあえず二人で料理とお酒の準備をした。
道原「よし、これで後はボーイズラブ話が帰るのを待つだけね。」
はる「えっと、その言い方は違うと思うんだけど。」
・・
道原「中々帰ってこないわねぇ。また浮気?」
はる「ち、違います。光秋ちゃんはもう浮気しないって言ってくれたんです。携帯のチェックも可なんですよ。」
道原「何言ってんの?携帯なんて簡単に履歴消せるのよ。それに携帯なんて無くても浮気なんて出来るわ。」
はる「光秋ちゃん浮気しないって言ってくれたもん。」
道原「浮気する男の常套句ね。一度浮気した男は二度三度と浮気するわよ。口だけ口だけ。」
はる「違うもん違うもん。光秋ちゃんのこと信じてるもん。」
道原「信じるのは勝手だけど人間表の顔と裏の顔を持ってるもんよ。」
道原「この間ね、友人の結婚式に行ったんだけどみんな祝福してたわ。」
はる「なんですか?突然。結婚式なんですから祝福するのは当然でしょう?」
道原「重要なのはここから。その結婚式の招待状が来た後、同じように招待状をもらった友人と話してたんだけど・・。」
道原「私が”あいつから請求書が来たわ。何で結婚なんかするのかねぇ”と言ったら友人が”何言ってるの、イイ男が来るわよ。がっちりハートをキャッチするチャンスじゃない”って言ったの。」
道原「どう、結婚式でのお祝いなんて口だけ。イイ男しか見てないやつもいるのよ。」
はる「そうですね。招待状を請求書っていう人もいるしね。」
道原「だから、はるさんの旦那も裏では別の女と仲良くやってるのよ。”オレにはお前だけだよ”なーんて言ってるわよ。」
はる「そんなことない・・はず・・です。」
道原「”一人の女に縛られる人生なんてごめんだ。もっといい女が他にいるはずだ”って思ってるはずね。」
はる「・・そうなのかな?」
道原「そうよ。”妻は面倒な女でな、お前と一緒になればよかったよ。”なんて言ってるはずよ。」
やっぱりそうなのかな?
はる「私は邪魔なのかな?」
道原「いつ捨ててもいいように他の女をストックしておくのよ。便利だから結婚したのに面倒ばっかり。もう捨てたくて捨てたくてしょうがないはずよ。」
そうだよね、私のような汚れた女は邪魔・・。
はる「う、うぅ・・。」
道原「あ、泣いちゃった。よしよし。大丈夫だからね。きっと浮気なんてしてないから。」
はる「きっと裏では色んな女の人と仲良くやっているんだ。私は捨てられちゃうんだ。」
道原「大丈夫よ。そんなことないから。」
はる「光秋ちゃん帰ってこないのは私がメールしたからだ。きっと”また面倒くさいこと言って来た”と思っているんだ。」
道原「そんなこと思ってないって。すぐ帰って来るわよ。」
ピンポーン。
道原「ほら、帰って来た。ね、浮気なんかじゃないでしょ?・・えっと・・。」
はる「光秋ちゃん。やだよ、捨てちゃやだよーーーー。」



――――――――――



はる「うー、うー。」
道原「まだちょっと興奮状態だからもうちょっと落ち着いたらお話しましょうね?」
光秋「何でオレ刺されたんだ?」
道原「ごめんなさい。私がちょっと焚きつけちゃったから。」
光秋「何があったの?」
道原「中々帰ってこないから待つのも暇でね。浮気してるんじゃないかなーって話をしたの。」
はる「うっ、うっ、うわーーん。」
光秋「してないから、浮気なんてしてないから。落ち着いてはるちゃん。」
・・
はる「うー、うー、うー。」
光秋「まあ事情は理解した。というか何でオレを待ってたの?」
道原「そう、それよ。あんた学生の頃に男とキスしてたんでしょ?そういう趣味があったの?」
光秋「・・は?」
道原「だってあんたが男とキスしたって情報があるのよ。」
光秋「いや、ないない。男とキスしたことなんてないから。」
道原「はるさん、どういうこと?」
はる「うー、見たの。踊り場でキスしてたのを見たもん。」
道原「本当に旦那だったの?」
はる「見間違えないもん。好きな人のこと見間違えたりしないもん。」
光秋「・・まあもういいじゃないか。学生の頃の話でしょう?」
道原「!」
道原「はるさん、相手は本当に男だったの?」
はる「ふぇ?」
光秋「も、もうその話はやめにしないか?少しゆっくり休みたいなー。」
道原「ふふ、なんでやめにしたいのかなー。なんでかなー。」
光秋「いや、だから、その・・。」
はる「ふぇ?」
道原「はるさん、どうしようかこの男。刺されて当然だったんだねぇ。」
はる「え?何で?」
光秋「知らなくていいから。道原さんもこれ以上はるちゃんを刺激しないで。」
道原「えー、どうしようかなー。はるさんどうするー。」
はる「え?なになに?どういうこと?」
道原「えっとね、はるさんは旦那さんを見たのは間違ってないの。」
はる「うん。」
道原「でね、旦那さんは男とキスはしていないって言ってるの。」
はる「うん・・。」
光秋「ちょ、そこでストップ。」
道原「じゃあ旦那さんは誰とキスしてたのかなぁ?」
はる「男の人?」
道原「ううん、ち・が・う。」
道原さん楽しそう。道原さんはわかっんだと思う。
道原「あのね、はるさんは旦那さんが誰かとキスしたのを見たのは確かなの。でも男じゃない。さあ誰とキスしたのかな?」
はる「女の人?」
道原「確かその頃はるさんと旦那さんは付き合ってたんだよねぇ。」
はる「うん・・。」
道原「じゃあ何で他の女の人とキスしたんだろうね?」
はる「う・・。」
光秋「あの、それは・・。」
道原「浮気してたんだーー。あははは、昔から浮気性だったんだねぇ。いやあ愉快愉快。楽しいよ。」
光秋「こっちは楽しくないよ。なんてこと言うんだ。はっ・・。」
はる「浮気してたの?私のこと愛してるってウソだったの?」
光秋「ウソじゃない。本当にはるちゃんのこと愛してるんだ。」
はる「私のこと捨てるの?他の女の人の方がいいの?」
光秋「捨てない。オレが愛してるのははるちゃんだけだから。」
道原「浮気しまくりの男が何言ってんだか。」
光秋「そこっ。油を注がないで。」
道原「大丈夫よ。私が押さえてるから。それにしてもダメ男ねぇ。何でこんなのと結婚したの?」
はる「好きだから。」
道原「そうだよね。きっと騙されてたんだよ。好きだと錯覚させられてたんだよ。」
道原「はるさんかわいいからもっとイイ男つかまえられるよ。なんならよさそうなの紹介しようか?」
はる「・・」
道原「もっと若くてかっこよくてお金稼ぐいいのいるよ。写真見てみる?」
はる「ううん、私は光秋ちゃんじゃないとダメなの。」
光秋「はるちゃん・・。」
道原「はるさんかわいそう、こんなダメ男じゃないとダメなんて。どうすんの?こんなの選んじゃって。」
はる「いいの。光秋ちゃんとがんばってくから。」
光秋「はるちゃん、オレがんばるから。もう浮気しないから一緒にやっていこう。」
道原「ちぇっ。つまんなーい。はるさん大丈夫なの?どうせまた浮気するよ。これ。」
光秋「そこっ、ちゃちゃ入れない。」
はる「道原さん、私なら大丈夫だから。また浮気したら今度こそ一緒に死ぬから。」
道原「そうなんだ。なら問題ないね。」
光秋「いや、問題あると思うけど・・。」
道原「浮気しなければいいんでしょ。次浮気したら潔く死になさい。」
光秋「まあ、うん。」
はる「・・自信なければすぐにでも一緒に死ぬ?」
光秋「いや、大丈夫。大丈夫だから。」
道原「はあ、修羅場楽しそうだったんだけどな。思ったよりつまんなかったな。」
光秋「オレ刺されたんだけど。つまんないって・・。」
とにかく一件落着かな?お医者さんからはまたですかって言われたけど・・。



――――――――――



その日はいつもと違っていた。
家族が増えた瞬間だった。
道原「母親似だよ。浮気男に似なくてひと安心だね。」
光秋「ひどい・・。」
はる「これで私達パパとママだね。」
光秋「うん。そうだね。」
道原「ね、どんな子に育てる予定なの?」
はる「元気に育ってくれればそれでいいかな。」
道原「元気に浮気?」
光秋「それはもういいでしょう?もう何もないから。」
道原「何で?」
光秋「え?何でって言われても・・。」
はる「えっと、道原さんの旦那さんは来ないの?」
道原「うん。まもるの世話してるから。」
道原さんは私より先に子供を産んだ。
とってもかわいい男の子だ。
道原「はるさんとこが女の子だからうちのまもると結婚させようかな。50%の確率であたりだと思うし。」
光秋「ちなみに残り50%は何かな?」
道原「残酷すぎて言えないわ。」
光秋「中途半端なのもひどいと思うよ。」
えへへ、幸せなのかな?
好きな人がいて、友達がいて、平穏な生活。
次はこの子を幸せにしてあげないとね。
いっぱい愛情込めて育てるから。
愛してるよ。私達の赤ちゃん。
あ、名前決めてなかったなぁ。
はる「光秋ちゃん、名前どうする?」
光秋「実は、考えてきたんだ。」
はる「ほんと?なになに?」
道原「よし、この子はゆきちゃんにしよう。」
光秋「・・あれ?何で道原さんが決めてんの?」
道原「何か問題でも?」
光秋「大ありですよ。この子は私達の子なんだから私達が付けます。」
道原「ほら、私もほぼ家族と言ってもいいと思いませんか?これからは家族ぐるみのお付き合いになるんだし。」
光秋「まあそうだけど・・ってそれでもおかしいですよ。名前は私達親が決めます。」
はる「ゆきちゃん、パパカッコイイね。」
光秋「ってはるちゃんなんでその名で呼ぶの?」
はる「え?いい名前かなって思ったから。」
道原「でしょでしょ。いい名前だよね。」
光秋「まあはるちゃんがいいならオレもいいけど。ちなみに何で”ゆき”なの?」
道原「私が昔使ってた名前なの。」
光秋「よし、変更だな。」
道原「何でよ。いいじゃない別に。」
光秋「不良の名前をうちの子の名前にするなっ。」
道原「不良。それは己の意思を貫く者を指すのよ。」
光秋「それで行き先は少年院か?」
道原「そんなわけないわよ。大体捕まるようなヘマはしないわ。」
光秋「はるちゃん、そんな不吉な名前は変えよう。」
はる「変えなくていいよ。いい名前と思うよ。」
道原「二対一でゆきちゃんに決定。」
はる「決定。」
光秋「しくしく。」
はる「どんな名前でも私達の大切な娘よ。愛していきましょう。」
光秋「もちろん愛するけどね。」
道原「じゃあ問題なしっ。よかったよかった。」
光秋「納得いかない・・。」
ふふ、これからもっと楽しくなりそう。
よろしくね。ゆきちゃん。



END



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